ポルシェ968CS エアコンリフレッシュ/噴出口7℃まで下がる
メッツスピードの鞍貫です。
本日は、1993年製ポルシェ968CSの1年点検作業を進めています。
今夏も梅雨が開けもの凄い暑さがやってきましたね。
空冷ポルシェのA/Cは完全にキャパオーバー、水冷FR系でもなかなかA/C修理にまで手が入っている車は少ない現状です。
今回の968CSも例に漏れず、A/Cは26年経過でシステム全体がクタクタになっています。
コンデンサーは半田クラックでガス漏れ、コンプレッサーは回転軸シールとコンプレッサーボディからオイルを垂らし、各所Oリングは変形してしまい機密が保てず、
レシーバードライヤは除湿材が劣化してシステム内に混入一歩手前。
てな状況でした。今回A/Cシステムのリフレッシュ作業をしていきたいと思います。
スポーツカーでも最低限の快適性能は確保したいですよね。
この車両、968CSでは後期方に分類されるのですが、A/Cシステムの冷媒がR134aに切り替わったあとのモデルです。
944系のコンプレッサーは当社では純正部品で修理するともの凄く高価になりますので、デンソーOEM製品で修理するパターンが多いのですが、
それが出来るのはR12冷媒の場合のみ。
R134a冷媒の944系車両は93年、94年の2年間製造された車両のみ。
あまりにも個体数が少なすぎてリリースがありませんでした。
なので今回は昔ながらにコンプレッサーオーバーホールで進めることに。
電装屋さんもこんなレアなコンプレッサー、リビルドコア持っていないので現物修理になりました。
不思議と944系は空冷ポルシェのようにエバポレーターからの漏れ事例が少なく今回の車両も点検したらOKでした。
電装屋さんにコンプレッサーを御願いしている間に、車両側の付随部品を交換していきます。
コンデンサーや各所Oリング、ホースのジョイント部を点検しながら、ぐるっと一周点検交換作業を進め、帰ってきたコンプレッサーを組み上げ真空引き作業。
少しな長めに真空引きと気密保持点検をして気密の確保が出来ていればガスを注入して行きます。
真空引きはキッチリしておかないと、あとあとシステム内に水分が残り大変な事になりますから重要な作業です。
今回はコンプレッサー内に被膜を付けるコーティング材を使用してコンプレッサーの延命に少しでも付与できればと。
このコーティング材、僕が使った感じでは青い缶の例のヤツより軽くなったのが体感できたので最近もっぱら使ってます。
値段も半分以下ですし。
作業は全部完了したら、各所ジョイント部分のガス漏れを再点検して作業完了。
中央の吹き出し口温度で7度まで下がったので上々ですね。
これで快適に今夏も乗り切って頂けるかと思います。
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