汎用のバッテリーカットオフスイッチのトラブル 時には点検やメンテを
佐藤自動車工業所の佐藤です。
ポルシェに限らず皆さんこんな経験はないでしょうか?
・突然セルモーターが回らない
・セルモーターが時々回らない
・バッテリーを何回も交換する必要がある
ポルシェでもよく使われている、汎用のダイヤル式バッテリーカットオフスイッチの
トラブルや故障がよく見受けられます。バッテリー上がりやセルモーターのトラブルでは、
このカットオフスイッチが原因となっている場合がありますので、点検方法をご紹介します。
ダイヤル式のカットオフは、ダイヤルを左側(水道なら水が出る方向)にまわすと切断、
ダイヤルを右側(水道なら水が止まる方向)にまわすと接続されます。
まず、使い方としては、ダイヤルを左側・OFFにするには【2から3回転】ゆるめればOKです。
要はターミナルとネジが接触しなければよいのです。
このときに多いトラブルとしては、【ネジが外れるまで緩める】ということ。
再びネジを取り付ける際に、曲がってねじ込んでしまう可能性があり、ネジ山を壊してしまいます。
感触が固くなってキチンと締まらなくなり、こうなるとスイッチとして機能しなくなり、
交換するしかなくなります。
そして【裏側のターミナルまで外してしまう】ケース。
裏側にはプラスティック製の絶縁材が固くはまっており、ターミナルはネジが締まるまで接触しないようになっています。
この部分を何回も外すと、プラスティックが変形し、正しく取付けできなくなります。
バッテリー接続時には【ダイヤルを右側に回し、しっかり固く締め付ける】ようにしてください。
締め付けが弱かったり、ネジ山が壊れて固い場合などは、ダイヤルネジのプラスティックつまみが
溶けて接触不良を起こすことがあります。接触不良で起こった熱でプラスティックが溶けて
ターミナルの間に入り込み、さらなる接触不良を生みます。
【接触不良でダイヤルネジの下部とターミナル面にサビが発生する】ケースもあります。
ダイヤルネジとターミナルの接触面に流れる電流で加熱され、サビが発生します。
接触面やネジ穴にサビが発生し、黒く変色していることがあります。
サビや変色を見つけたら清掃しましょう。ワイヤブラシと防錆スプレーで磨きます。
この際、紙やすりで磨きすぎると、表面処理のメッキが剥がれてしまうので、
磨きすぎないようにしましょう。
締め付けが良くても、経年劣化でサビが発生しますので、たまに清掃が必要です。
方法としては、ダイヤルネジを緩めて、少しネジ山が見えているときに、
CRCなどの防錆スプレーを吹き付けてください。
正しい取り扱い方と、適切なメンテナンスがトラブルや故障を防止することになります。
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