3代目ルノー・ルーテシアRS ダンパーが悪い?/実はアッパーマウントに原因が
レッドポイントの赤座です。
ノーマルの足廻りの出来が非常に良いルーテシア3RSですが、事前の点検において左右の路面粘着率の大きな差を
確認しました。ショックアブソーバの劣化・減衰力の低下?と判断しそうになるところですが、マウント本体
の劣化である事が判明し、部品を用意しストラット・アッパーマウントの交換を行うことに。
作業前のサスペンションテストデータ
左フロントのグラフが正常なデータと比較すると、大幅に沈み込んでいます。
正常なデータとは、過去に蓄積した当社のデータとの比較です。
ダンパーの交換を考えてしまいますが、この結果がアッパーマウントの不具合なのですね。
ルーテシア3RSは、スポーティな乗り心地ですので、純正のダンパーがさぞかし硬いのかと
思いきや、実は想像以上にソフトなのです。減衰・ガス圧共にマイルドです。
アッパーマウントとスラストベアリングを交換し、組み付けを行います。
ドライブフランジも強烈に錆びていましたので、キレイに錆取り・その後の防錆処理を行います。
ディスクロータのホイール当たり面も、キレイに清掃を行います。
これにより、ドライブフランジ~ディスクロータ~ホイール この3点がキレイに面接触する様になります。
熱の伝導率も上げるため、ブレーキ冷却効果にも貢献します。
一歩判断を誤ると、ダンパーを交換してしまいますが、冷静な判断が出来て良かったです。
サスペンションテスタが無ければ、診断不可能な作業でした。