フィアット127 ミッションオイル漏れ、組み直し、ドラムブレーキホイールシリンダー交換
SEEの西城です。
フィアット127。
オイル漏れがあるとのことで入庫です。下から見てみました。
ミッション側のドライブシャフトブーツ
漏れはエンジンオイルではなくミッションオイルでした。ドライブシャフトが細っている可能性もありますが、ブーツの内部に付いているオイルシールがダメなっていると思われます。ブーツとセットで交換しようと思います。
スピードメーターケーブルのドライブ部分
他にもミッションオイルが滲んでいるので原因を探してみると、スピードメーターケーブルのドライブギヤアッセンブリの差し込み部分から漏れています。よーく見るとドライブギヤのハウジングがきちんと刺さっておらず、本来オイル漏れを止める役目のOリングが上に飛び出しています。ハウジングが抜けないように挿してあるボルトは緩んでいないので完全に組み間違いをしています。
組み直し
抜け止めのボルトを抜いてからハウジングを正しく差し込み、再度抜け止めのボルトを留めました。さらに、本来は白いギヤのシャフトにOリングが付いているはずなのですが、このクルマには付いていなかったので付けておきました。
お疲れ様のホイールシリンダー
入庫の際に『リアブレーキが引き摺っている』とのことでしたので見てみたら、ホイールシリンダが錆で固着していました。
新品に交換
左は固着が酷かったので新品に交換し、右は付いていたホイールシリンダをオーバーホールしました。
ブレーキフルード
ホイールシリンダの修理が終わったのでエア抜きを兼ねてブレーキフルードを交換しました。多分5年は交換されていないっぽいです。ブレーキフルードは吸湿性があるので長い間交換しないと水分を多く含み、鋳鉄製のマスタシリンダやホイールシリンダの内部を錆びさせてしまいます。できれば車検毎の交換をお勧めします。
ディスビのガバナスプリング
さらに入庫の際に『ちょっとノッキングがする』とのことでしたので見てみました。イニシャルの点火時期は10度くらいなので問題無いようです。ディスビのガバナスプリングを見てみましたが、弱いほうのスプリングのテンションがちょっと弱い感じです。進角のカーブが早めになっているのかもしれません。スプリングを換えるしかないのですが、なかなか単品では手に入りません。とりあえずイニシャルの点火時期を少しだけ遅くしておきました。ドライブシャフトのブーツの交換が終わったらテスト走行しようと思っています。
-
フィアット850スポルト・スパイダーとフィアットX1/9 850、失火エンジンの不調、X1/9、キャブ問題、エンジンの不調、プラグの交換とキャブの修理によって復活
非公開: SEE 〜automobile〜 | 2024.03.07