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半世紀前のトヨエース 「電気の流れは見えないから」と申しますが・・・ シンプルで流れの良い配線に


こんにちは、羽鳥鈑金塗装工業所の羽鳥です。
エンジンの冷却ファン装着を依頼された半世紀前のトヨエース・トラック。
作業を進めていくうちに、電気配線の見直しをすることになりました。
 



スモールランプのマイナスをナンバープレートの固定ボルトに共締めしてあるのが
見た目にも良くないのでどうにかして欲しいというオーナー様からのご依頼もあったのですが、
室内の配線を処理していたときに「なんだこの線は?」というのがあって、
それを追いかけていったら、それがヘッドライトの下に追加された
四角いLEDのスモールランプに行き当たりました。で、こいつのボディアースが
ナンバープレートの裏で取ってあったという。
 




グリルを外すと保護チューブに覆われたスモールランプ配線が良い仕事をしていますが
何もマイナス配線までこの保護チューブに入れる必要は無いので、配線のスマート化を行います。



黒い線はマイナスアースなので、グリルを付けると見えなくなる部分に接続し、
プラス配線だけを保護カバーに入れて室内へ引き込みます。
 
そうこうしているうちに、注文していた荷物が届きました。


電源を取るためのちょっと太めの電線です。
アース(マイナス)線にも使えるし、色をはっきりさせてプラス側にも使えます。

そもそもこのトラック、バッテリーからプラスとマイナスの電源が出ているのですが、
マイナスはバッテリー裏のフレームに1本だけ、プラスはバッテリーから
セルモーターへ1本だけ。電気を供給する配線はたったそれだけです。
昔のクルマらしいとてもシンプルな配線ですが、50年以上も経過して
各部の経年劣化もありますので、そのままではとても心配です。
例えば50年前の家庭用のボロボロになった電気コードでは
電球一個といえども点灯させるのは怖いですよね。

電気配線は人間でいえば『血管』。太い血管の横に細い血管がいくつも、
多ければ多いほど血管の流れは安定する。仮にどこかの血管が詰まっても
そこから枝分かれしている血管でその先まで血を流すことができれば大事には至らない。
それと同じく、電気の配線もそれなりに電気を流す経路があれば、エンジンの調子や
ライト明るさなども安定するのですが、そのための配線はしっかりとセットしてあげないと
異常に熱を持って発火したり、ショートして車両火災に・・・なんてことにもなりかねないので
注意しないといけません。


アース線(マイナス側)は比較的ラフに配線してもよいですが、


プラス側の配線は、全てにコルゲートチューブを付けて安全には安全を図り、
配線の追加を行います。

配線の見直しを行った結果、かなり調子が良くなった感じです。
ツギハギだった配線も整理されて、すっかりスマートになりました。
 


そしてようやくエンジンの冷却ファンのテストをするためにエンジンスタート!
 


アンダーカバーのサビとエアガイドのゴムがボロボロなのが気になったので
こちらの修理も行います。

続く・・・

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