こんにちは、レッドポイントです。
車検整備でお預かりしているプジョー208GTI。
エンジンの性能回復を目指してバルブタイミングの適正化をご案内させていただきました。

タイミングチェーン式のエンジンはベルト式より部品の耐久性は勝りますが
チェーン特有の『伸び』の問題はメンテナンス管理のうえで無視できません。
機械的な伸びにより、徐々にバルブタイミングにズレが生じます。
徐々に進行するため、毎日乗っていても気付きにくいのが事実です。
仮に、瞬間的にそのズレが生じたならば、恐らくその性能低下に気付かれるはずです。

タイミングチェーンの伸びによるバルブタイミングのズレとはそういうことです。
メンテナンスで最適化を行った場合、性能回復の体感度はとても高いといえます。

今回のバルブタイミングのズレは数値的にも大きく、その分体感度合いも大きい事に期待できます。
冒頭の画像はSST（特殊工具）をセットしたところで、インテーク側のズレが大きく、
正しい位置とはほど遠いことが確認できました。
デジタル角度計での実測値は2.6度でした。

チェーンテンショナーを交換し、チェーンの伸び具合を確認します。
　

幸いにもチェーンの伸びは基準値内に収まっていましたので、継続して使用します。
インテーク・エキゾースト共に入念な調整を何度か繰り返し、理想的な値に調整しました。

これによりエンジンの出力向上が望めるだけではなく、振動低減にも貢献します。
吸入・圧縮・燃焼・排気、4サイクルエンジンのそれぞれの仕事を適正化する意味で
とても重要な作業としてご案内させていただいています。