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スバル360 エンジン始動不能、キャブレターフロートが原因

SEEの西城です。スバル360

当方のニュースでたまに360を紹介していますが、そちらをご覧になられた方が来てくださいました。専門店ではないのにありがたいことです。エンジンがかからなくなってしまったとのことでローダーで入庫です。

キャブのフロート

見てみましたが、火も飛んでいますし、ガソリンも来ていますし、スターターも元気良く回ります。突然かからなくなったとのことなので圧縮抜けということもなさそうです。スターターを回すとエキゾーストからガソリンの匂いがするので、濃くてかからないっぽいです。ということでキャブのフロートを見てみたらオリジナルの真鍮フロートが入っていて、外してみたら中にガソリンが浸み込んでいてチャポチャポいっています。一度ハンダを溶かして開いた穴からガソリンを出してから再度塞いでキャブに戻したらほどなくエンジンがかかるようになりました。とりあえず動くようにはしましたが、またフロート内にガソリンが溜まる可能性があるので、定番の日産のSUキャブに使われている樹脂のフロートを取り寄せて交換する予定です。

交換用のエアジェット

このキャブは夏と冬で、メイン側のエアジェットを交換するようになっています。交換するジェットはミクスチャスクリューの横にねじ込んでおくようになっています。160番のジェットが予備の位置に付いているので、今は夏用の200番が付いています。

ミッションオイルのドレンボルト

ミッションオイルの量が心配とのことで見たところ、フィラーの穴からオイルが触れないくらい少ないですし、汚れているっぽいのでオイルを抜きました。抜いたオイルは1リッターくらいで、黒いのは汚れでは無くモリブデン系の添加剤によるものの様です。新しいオイルはX1/9に使用しているGL-3規格の75W-90にしました。360のデフはハイポイドギヤではなくヘリカルギヤですし、当時のオイルはGL-4ほど極圧剤等の添加物は多くないだろうとの判断です。極圧剤は一部のシンクロ等の素材に攻撃性があるのでちょっと心配なのです。

ドレンボルト

ドレンは2か所あって両方から抜きました。フィラーは大きい方のドレンボルトと同じサイズです。パッキンが傷んでいたので交換しておきました。オイルは1.5リッターくらい入りました。

ドライブシャフトブーツ

オイルを入れたら、ブーツのところからポタポタと漏れてきました。ブーツに亀裂があって、そこから漏れています。そのうち交換する予定ですが、今回はとりあえず液体ガスケットで亀裂を埋めておきました。

アウタードライブシャフトブーツ

インナー側のブーツは亀裂程度ですが、アウター側はこんなんなっています。

オイルポンプ

下周りを見ていたら、オイルポンプからの滲みがあります。完全に漏れを止めるのは難しいのですが、とりあえず緩んでいたユニオンボルト等を増し締めしておきました。キャブのフロートが届いたら交換して納車の予定です。

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