ルノー・クリオ II R.S. 男気溢れるエアコン撤去
ルノー・クリオ II R.S.は、この暑い時期にエアコンを外してしまうという
なんとも男気溢れる? そんな作業を行いました。
こちらのお客様はたくさんのルノー車をお持ちで、このクリオはほぼサーキット専用。
だからこのような割り切った仕様にできるのです。
実際、エアコンシステム一式を取り外したところでたいした軽量化にはならないのですが
それよりもラジエータに少しでも風を当てて冷やしたいという、
実にストイックな理由からのご依頼です。
といっても、実はメインの作業はエアコンレスではなく、
先日のサーキット走行で損傷したラジエータを交換することが主となります。
どうせラジエータを外すなら、いっしょにエアコンも外す→だったらコンプレッサーも
→オルタネーター交換歴は?→ない→だったら交換しよう→エアコンレスキットを
輸入すればオルタネーターも付いてくる・・・そんな流れでこのようになりました。
作業後はこのあたりの景観が変化します。
ラジエータの前に立ちはだかる部品。これがクーラーコンデンサです。
たしかにこれを取っ払うとラジエータはよく冷えるようになりますね。
でも代わりに人間が全然冷えなくなってしまいます。
オルタネーターの下にはエアコンコンプレッサーが。
オルタの奥にはパワステポンプが備わる設計です。
クリオ II R.S.、けっこう整備性が良くないのです。
ダラダラお漏らしを続けるラジエータ。過去に一度交換していますが、
事故には敵いません。
ラジエータとエアコンコンデンサなどが外れ、少しずつすっきりとしてきました。
交換したオルタネーターのブラシとレクチファイア。
さすが走行17万キロ! めちゃくちゃ減っていました。
おそらく近々、発電不良をおこしてもおかしくない状態でした。
ラジエータを新調し、オルタネーターも交換。
ベルトの張り調整はオートではなく安心の手動式。こういう構造大好きです。
最近は何でも樹脂化、自動化ですので、アナログ感が上がるとホッとしてしまいます。
パワステポンプをクーラーコンプレッサーのいた位置に移設し、
最終的にホースの長さが足りなくなるというオチ・・・
コレ、ずいぶん昔にクリオのエアコンレスをした時にも同じような仕打ちを受けました。
さいわい油圧ラインではないので、耐油ホースで間に合いますので、ホースを注文。
大汗かきながら油とクーラントで手を汚し、作業マニュアルにはない作業を行う。
取説も参考画像も、誰かのレポートもないところで作業。
そんな作業への対応力が付いたのも、お客様方から様々なリクエストをいただけるからこそ。
取説付きが前提の日本の製品とは異なる海外製品。そういうことも乗り越えていくのが
輸入車を楽しむということではないでしょうか。
取り付けがわかりやすいに超したことはないのですけれどね。