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お疲れ気味の激レア車フィアット・セイチェントをリフレッシュ ブレーキドラムはブレンボ?


こんにちは、レッドポイントです。
日本では正規導入がなかったため、激レア車とも言える、フィアット・セイチェントをお預かりしました。
久々に診させていただきましたが、色々とお疲れ気味の様子。

コトの発端は「ワイパーが動かない!」でした。
ある程度の調査を行い、ワイパーモーター本体を疑って焦点を絞り込みます。
「部品ないだろうな・・・」と身構えていましたが、社外品を見つけることができました。
海外よりお取り寄せです。

その他にもお疲れの兆候が見られます。
「冷却水が減っている」とお客様のお声がありまして、確認すると漏れていますね、冷却水。
水だけではなく、エンジンオイルもケッコウ漏れています。




 
画像では乾いていますが、ラジエーターコアと樹脂タンクの継ぎ目からも
加圧テストを行うと盛大に漏れ出ていました。



 
その次は「クルマを動かすと特定の条件でブレーキ警告灯が点灯する」というもの。
もしかしてリザーブタンクの液面が下がってレベルセンサーに反応しているかな? と思ったらビンゴ!
ケッコウ減らない限りリザーブタンクの液面低下を検知するスイッチは反応しないのですが、
そこが反応するということは・・・
エンジンオイルは多少減っても、ブレーキフルードは減ってもらっては困ります。
こういう際に怪しいのは冒頭の画像に写っている、マスターシリンダーのエンドシールからリークです。
マスターシリンダーはマスターバック(真空倍力装置)に固定されています。
マスターシリンダーの後ろ側にはエンジンが稼働している間、負圧により吸引される力がかかっています。
ですのでエンドシールが疲れるとマスターバック内部にブレーキフルードが吸引されます。
吸われたフルードは最終的にエンジンに吸われ、燃えてなくなります。

そういったことから、ブレーキに関するその他も今回併せて修理を行います。
SDLによるブレーキテストでリアブレーキドラム内側の歪みを確認しています。
この際ですので、ブレーキドラムのアウターケースも交換しましょう。



取り寄せたのはブレンボのブレーキドラムです。
「ブレンボ」なんて聞くと強靱なブレーキ、カッコいいキャリパーなどを想像しますが、
結局のところブレーキメーカーですので、一般的な消耗品も生産しています。
ですので、ブレンボ製ですがいわゆる純正同等品。大きくなければ赤くもありません。
意外とこういう部品の方が日本ではレアかも知れませんね。

整備していくとかなりの部品が生産終了となってしまうクルマですが、
そういうことを乗り越えて乗り続けていただくのも、私たちの使命です。
がんばります。

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