プジョー308GTi (T9) スペシャルサスペンションプロジェクト 初の試み『トラクションダンパー』
新しいことに取り組むときのワクワク感、たまらないですね〜
お客様のリクエストにお応えした新企画製品ができあがってきました。
T9型プジョー308 GTiに使用するために製作したスペシャルダンパーです。
用途が少し変わっておりまして、キャンピングトレーラー牽引に重きを置いた仕様になります。
このダンパーを製作するに至った経緯ですが、そもそも308 T9 GTiの純正ショックが生産終了・・・
せっかく作るならば特別なものを! ということで始まった企画でした。
フロントは純正スプリングの使用を前提とし、車高調整式ではなく、純正形状としました。
面白いのはリア側で、牽引時を主として考えていますので、
スプリングレートは今後乗りながら決めていきたいという思いから、「全長調整式」を採用。
スプリングレートが変われば車高が変わる。そこに焦点を当てています。
調整の幅にある程度の自由度を持たせるために、リアのみ車高調整&全長調整式としました。
フロントは牽引時のトラクション性能を確保すべく、伸び側減衰を強化しています。
今後需要が高まりそうな308 T9 GTiのリプレイス用ダンパーを
いち早くオリジナル製品として視野に入れていることも特筆すべき点です。
ダンパー製作にあたっては、ビルシュタインのスペシャリストであるエナペタルさんにお願いしました。
今回の肝はリア側のセッティング。
まずは純正のスプリングレートを測定することからはじまりました。
そこでわかったのが、純正スプリングレートの驚くべき低さ。
引き締まった乗り味、純正でもかなり固めの味付けはスプリングではなく
ダンパーのセッティングだったのです。
これはエナペタルさんに新品ダンパーを送り、検証してもらった時の結果からわかっていたことです。
「前後ダンパーの減衰がかなり強い」という見解を示していました。
スプリングレートは抑えて乗り心地の角を除去する。フランス車らしい考えだと思いました。
純正スプリングのレート、当社でストックするスプリングのレートなどで
複数のレート測定を行いながら今回の第一弾目のレートを選定します。
どんな感じに仕上がるでしょうか。楽しみです。