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ピニンファリーナ・スパイダー・ヨーロッパが2台 どちらも車検、整備箇所、それぞれ

SEEの西城です。

また兄弟の様な2台。

ピニンファリーナ・スパイダー・ヨーロッパ。

別名、フィアット124スポルト・スパイダーですが、両方ともピニンファリーナブランドになってからのモデルです。シルバーのほうはフルオリジナルのATで、赤い方はアバルト的なモディファイされています。2台とも車検でお預かりですが、それぞれ不具合があるため作業しました。

パナールロッド

まず赤い方ですが、車検の為の点検作業をしていたところ、妙にデフが動きます。調べたところ、パナールロッドの先端のブッシュが無くなっています。以前に強化タイプのウレタンブッシュが入れられていたようですが、完全に風化して砕けて無くなっています。

ラバーブッシュ

ブッシュは消耗品なので定期的に交換しなくてはならないのですが、砕けて無くなってしまうのはいただけません。今回はオリジナル同様のゴムのブッシュを組み込みました。

お疲れちゃんのタイロッドエンド

お次は、ステアリング周りを点検したところ、操作時に時々音が出ます。先日300SLのタイロッドを交換したばかりですが、こちらも同様の症状となっていて、ほぼ全てのボールジョイントが遊んでいました。

交換後

たまたまオーナーさんが新品のパーツをお持ちでしたので、そちらと交換しました。交換後、トーの測定・調整・ステアリングのセンターを合わせて終了です。

お疲れちゃんの水温センサのコネクタ

お次はシルバーのほうです。車検的には特に問題は無かったのですが、エンジンが時々止まります。最初は大丈夫なのですが、しばらくエンジンをかけっぱなしにしたり、走行したりすると止まったりします。症状は出たり出なかったりで、症状が出てもしばらく放っておくと何事も無かったかのようにエンジンがかかります。インジェクションシステム各部の電圧を計っていたところ、水温センサのコネクタのピンに触れた瞬間、エンジンが止まりました。

交換後

コネクタのハウジング自体が熱の影響で劣化して割れていることも問題なのですが、一番の原因はコネクタの端子が緑青を吹いたような状態になっていて接触不良が発生していることでした。コネクタを新品に交換して問題解決です。他にもトラブルシュートの際に気付いた、過去に為された改造とかも元に戻しておきました。旧いクルマは問題の原因に行きつくまで時間がかかるため納車が遅くなり申し訳ないのですが、その辺りの事情をご勘案いただければ幸いでございます。