こんにちは、Jスクエアのフロント 広田です。

いつも愛車のE92型BMW M3クーペのメンテをお任せいただいている
都内在住のZ様。

唯一のV8エンジンを搭載したM3にこれからも永く乗り続けたいとご希望で
今回12か月点検でお預かりした際に、気になっていた部分をリフレッシュすることに。
　
　

プロペラシャフトから異音

発進時などに下まわりから「カキン！」と金属音が気になるとのことで
確認してみると、後輪へ駆動力を伝えるプロペラシャフトのジョイント部が
摩耗しているのが見つかりました。

プロペラシャフトはそう頻繁に交換する部品ではないので
残念ながら国内で部品の在庫が見つからず、本国オーダーに。
3週間ほどお待ちいただいて、新品に交換することができました。

ジョイント部分のみ交換できれば良かったのですが、
残念ながら単体での部品供給がなく、シャフトAssyでの
交換となりました。
　
　

マグ製ヘッドカバーからのオイル漏れ

エンジンヘッドカバーからのオイル漏れも
オーナー様が気になされていた部分。

E92 M3のV8エンジンではヘッドカバーの材質にマグネシウム合金が
使用されています。軽量でレースカーには多用される素材ですが
空気や水と触れていると腐食や痩せが発生しやすい性質を持ちます。

実際確認してみますと、ゴムシールだけではなくマグネシウムの腐食も
わずかながら確認できました。

本来ならばシールとともにヘッドカバーも新品に交換したいところですが
マグネシウム製のヘッドカバーは非常に高価で、しかもV8なのでコストも2倍！

今回はすでにプロペラシャフトの交換という大型の出費があったため
シール交換の交換で様子を見ていただくことになりました。

結果として大きなオイル漏れは解消したものの、一部か所からは
オイル滲みが見られ、液体ガスケットの塗布で対応を行いました。
こちらの交換は今後の課題とさせていただきました。

Z様、この度は12か月点検のご用命、ありがとうございました。
大好きなクルマに乗り続けたいというお客様の熱意に
Jスクエアは応えてまいります！