こんにちは、Jスクエアの永井です。
　
茨城県の修理工場様からフォルクスワーゲン・ザ・ビートルのABS修理をご依頼いただきました。
　
事前のVWディーラーさんでの見積もりは60万円ほどだったとのことで
少しでも安く修理できないかと弊社にご相談いただきました。
　
お電話口で故障コードをうかがい、部品の取り寄せが必要だというところは
わかったのですが、その部品番号が判明しなかったため、一度、積載車で
来社いただき、現車での確認をさせていただくことになりました。
　
確認の結果、取り寄せる部品は国内になく、ドイツオーダー1か月待ちに。
部品の入荷後にあらためてご入庫いただきました。
　
　

故障内容〜ABS取り外し

　
今回入力されていた故障コードがこちらです。

　01276 ABSハイドロリックポンプV64→オーバーホール
　01130 ABS作動あてはまらない信号→新品部品交換

エンジンルーム内のバッテリーを外すと、ABSユニットが見え、
手が入りやすくなります。

まずはABSユニットにつながるブレーキ配管を取り外します。

こちらのABSユニットを修理します。

モーター部分を取り外し、分解してオーバーホールします。

こちらはドイツから1か月かかってやってきた部品です。

ハイドロ本体のシャフトはサビが出ていたので、
取り除いた後にグリスを塗って組みつけます。

シャフト部分のシールは全て新品に交換します。

基板部分は新品に交換しました。

物理的な修理作業は終了しましたので、
ここからは取り付けとコーディング作業です。
　
コーディングを行うと、入っていた故障コードは消えて、正常に動作するようになります。

事前に抽出しておいたコーディング情報を新しいユニットに入力します。
　
その後、以下の6項目の基本調整を設定して作業は全て完了です。
　・操舵角センサー
　・横加速度センサー
　・ブレーキ圧力センサー1
　・縦加速度センサー
　・油圧ユニットインテークバルブの基本設定　(Input Valves)
　・油圧ユニット切断バルブの基本設定 (MCI Valves)
　
修理のご依頼、ありがとうございました。
　
ザ・ビートルのABSユニットはゴルフ系と同様のシステムを採用しているため
他のVW車と故障内容や修理方法が同じで、弊社でのオーバーホール対応が
可能なケースが多いですね。