フェラーリGTC4ルッソ、V12に試乗 欠点あれど大きく響かず 価格も納得
公開 : 2017.06.14 11:40
フェラーリGTC4ルッソの試乗記です。ライバルは意外にもメルセデスかもしれません。価格に釣り合っているかどうかを、オーナーの立場で検証します。
■どんなクルマ?
比べるならば、ランボ/アストンよりメルセデス?
われわれはフェラーリを、ランボルギーニやアストン マーティン、ポルシェなどと比較しがちだ。
しかし、GTC4ルッソは違う。
「ルッソ」とはラグジュアリーの意味だ。実際にGTC4ルッソと比べるとしたら、「ルッソ」と同じくらいに「ラグジュアリー」の意味合いをもつ「メルセデス・ベンツSクラス」なんかがいいのかもしれない。
Sクラスは素晴らしい。5名の乗員がくつろげる広く豪華なキャビンと、全員分の荷物が収まる荷室が備わっている。
そのSクラス(S350d)と比較すると、このフェラーリは全長で12.4cm、ホイールベースで4.5cm短い。全幅は広いが、車重は軽い。ただし、その差はたった35kgに過ぎないのも事実だ。
いうまでもなくこれは、5年前に登場したFFの改修版で、車重は40kg増加している。
まる1日試乗して衝撃的だったのは、このクルマが、フェラーリが伝統的にライバルたちと熾烈な争いを繰り広げてきたテリトリーから離れ、違う方向性から評価するに値するものだったということだ。