試乗 ケータハム・セブン・スーパースプリント 細部に垂涎 価格は正当か
公開 : 2017.11.28 11:40 更新 : 2017.11.28 11:56
ケータハム・セブン・スーパースプリントの試乗記です。往年のマスターピースを「復刻」したものですが、価格に対する出来栄えは冷静に見極めなければなりません。
もくじ
どんなクルマ?
ー ニッチモデルを多く売る「模範解答」
どんな感じ?
ー コレクター垂涎 ディテールに唸る
ー 評価に「前提」つきまとう ギアは不満
ー 動的性能、おおむね良いが不安も
「買い」か?
ー 購入の判断は慎重に あとは気持ち
スペック
ー ケータハム・セブン・スーパースプリントのスペック
どんなクルマ?
ニッチモデルを多く売る「模範解答」
ケーターハム・セブン・スーパースプリントは、その起源となったロータス・セブン誕生60周年を記念して発売された、ふたつの限定モデルのひとつである。
それにこの新型モデルは、ニッチな市場における小規模なスポーツカー・メーカーによる最も効果的なトリックのひとつが有効であることを証明している。
つまり彼らにとって、新型モデルを成功させるには、古いモデルに似せればいいのである。
このクルマは、今年のグッドウッド・リバイバルで発表され、生産台数の60台を6時間で完売したとされている。リバイバルの観衆が、モダン・メカニズムにレトロ・スタイリングを装った、新しい提案に敏感であったことは、疑いようもないが、勿論、そこには需要がありその需要は6分ごとにオーダーを確保した実績もある。7月だというのに、アイスクリームの売店でさえも、スーパースプリントのせいで売上げを嘆いたことだろう。
セブン・スーパースプリントは、今年の初めに発表されたセブン・スプリントの追加モデルであり、スプリントが基本的に公道でのドライビングの楽しみを追求しているのに対して、スーパースプリントはサーキットでの使用を念頭において造られたクルマである。
スプリントと同様に、スーパースプリントもスズキ製エンジンを搭載する、エントリーモデルのセブン160をベースにしている。しかし、その出力はスプリントのそれよりも高出力。
スズキから供給される、660cc 3気筒ターボガソリンエンジンのパワーは、80psから96psへ引き上げられ、セブン160やスプリントと同様に、5速マニュアル変速機を介して、後輪を駆動する。
LSD、引き締められた調整式サスペンション、そして、サーキット走行用にチューンされたビルシュタイン製ダンパーを、標準で備えるのもポイントである。