メルセデスSクラス vs アウディA8 vs BMW 7シリーズ 大型高級セダン対決 前編
公開 : 2018.01.29 11:40
威圧感、とでもいいましょうか。独特な雰囲気を放ちながら、大型ラグジュアリーセダンの頂点を極めます。Sクラス、A8、740Ld、あなたが1票を投じるとしたら? 前編です。
もくじ
前編
ー ラグジュアリー・サルーンという伝統
ー Sクラス/A8/7シリーズ 三つ巴
ー 3台の候補者 スペック/装備詳細
ー 「ボス席」に見る、各メーカーの流儀
ー 後部座席、いちばんになったのは?
後編
ー 室内で体感 空気の冷たさ、あたたかさ
ー インフォテインメントに見られる優劣
ー モードは「一時の気晴らしのようなもの」
ー 7シリーズだけが「ほかと少し違う」
ー 番外編 ほかにもあった2台の候補
ラグジュアリー・サルーンという伝統
ラグジュアリー・サルーン。古典的で伝統的なクルマである。そして当然ながら長い年月を生きながらえている。
貴族的なSUVだってある。イーロン・マスクなら最新の電気自動車が一番だというだろう。決まっている。
しかし、何事があろうとも、フルサイズの贅沢なエグゼクティブ・リムジンが無くなることはこれまでなかった。そしてこれからもありつづけるに違いない。
2回の世界大戦、2回の世界恐慌、その間のさまざまな経済不況、オイルショック、そして厳しくなる一方の排ガス規制の脅威にも負けず生き延びてきた。
様々な挑戦を平然と受け流し、100年以上も前に築き上げた贅沢で高級なクルマというジャンルの中心に居座り続けている。そして、いまだに拡大と変化を続けている。
その証拠に、ここ数カ月間だけでも、アウディA8まったく新しい第4世代へと進化し、第6世代のメルセデス・ベンツSクラスは大掛かりなフェイスリフトを行っている。
これは、自動車メーカーにとって4ドアのフラッグシップ・リムジンが売り上げ的にも戦略的にも重要な役割を担っていることを示している。
先代のクルマたちと同じく、技術を進化させるのも、ラグジュアリー・サルーンだ。培った技術は次第により手ごろなクルマへと波及し、それが大量生産されることで自動車メーカーは次の時代に向かって進むのだ。