エクリプス・クロス、三菱を救う? 求められる「指名買い必至」の個性 日産とのシナジー期待

2018.03.04

三菱エクリプス・クロスが、3月1日に発表、林祐一郎チーフプロダクトスペシャリストは「売れるカテゴリーに投入した」と言いました。ただし三菱復権のためには、かつてのように「三菱だから」という「指名買い」が必要だと考えます。日産とのシナジーにも期待です。

text:Takuo yoshida(吉田拓生)

もくじ

エクリプスクロス、復権の狼煙になるか
欲しいのは「指名買い必至」の個性

エクリプスクロス、復権の狼煙になるか

三菱自動車が4年ぶりの新型車、エクリプスクロスをデビューさせた。

東京の本社ショールームで行われた発表会は一般的なそれとは違い、開催前からどこか厳粛な空気が漂っていた。開始直前には「今回の質疑応答に関しては新型車に関することのみにさせてください」というお達しが。それもそのはず、ここ2年ほどの三菱自動車は2016年4月に起きた燃費データ改ざん事件の後処理と体制の刷新に追われていたのである。

この時すでにエクリプスクロスの開発計画もスタートしていたが、もちろんプロジェクトは凍結され燃費不正問題の原因追及に全力が注がれ、さらに2016年10月には日産自動車の傘下になるという変革も訪れた。

久しぶりの新型車発表となった今回、益子修CEOは、同社の中期経営計画「DRIVE FOR GROWTH」に向けたグローバルモデルであるエクリプスクロスを紹介する中で、すでに月産1000台の目標に対し現時点で5000台の予約注文が入っていることに安堵していたが、これからも企業としての信頼回復に注力するという姿勢にも言及していた。

だが三菱復権の狼煙ともいえるエクリプスクロスにとって、大事なのは時流に則ったパッケージングであるか否かといった話ではないことは明らかである。

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