FCA、テスラと提携 欧州の排ガス規制に対応 罰金の回避が目的 数億ユーロで

公開 : 2019.04.10 20:10

ますます厳しさを増す欧州の排ガス規制に対応するため、FCAはテスラと提携を結び、CO2排出量の枠を「買う」ことに決めました。これによって排ガス規制対応のコストを抑えることが可能になると同社は言っています。

もくじ

FCAがテスラに払う金額は「数億ユーロ」
FCA自身でも電動化を推進中

FCAがテスラに払う金額は「数億ユーロ」

フィアットクライスラー・オートモービルズは、非常に厳しくなる欧州連合の排ガス規制に支払う罰金を回避するため、テスラと提携を結ぶことにした。

アルファ・ロメオ、フィアット、ジープマセラティを傘下に収めるFCAは、テスラの電気自動車をグループ内のCO2排出量に含める(つまり、実質的にCO2を出さない電気自動車のみを販売しているテスラから、CO2排出量の枠を買う)ことによって、EUの排ガス規制をクリアしようというわけだ。

このようなCO2排出量の取引は、「オープンプール」という選択肢として認められている。EUの規制では、自動車メーカーが販売する全新車の平均CO2排出量が、現在の130g/kmから、2021年には95g/km以下へと、さらに厳しさを増すことになっている。

EUの平均排出量は販売されるクルマによって算出される。テスラが欧州で販売しているクルマの台数は依然として少ないものの、CO2をまったく出さない。そのため、これらを含めることによるFCAの平均排出量に与える効果は非常に大きい。

欧州委員会のウェブサイトには、2月25日にFCAがテスラとプールを組んだと書かれている。

この契約によってFCAがテスラにどれだけの金額を支払うのかについては、両社ともコメントしていない。

しかし、このニュースを最初に報じたファイナンシャル・タイムズは、合計で「数億ユーロ」になると書いている。

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