いつまでもクレイジーな4台 ケータハム・セブン比較試乗 前編
公開 : 2019.06.28 11:10
誕生から40年以上経った今でも、ケータハム・セブンは際立っています。度重なるマイナーチェンジを受けてなお、少しも損なわれていない不思議な魅力とはなんなのでしょうか。仕様の異なる4台を比較して試乗してみました。
もくじ
ー ケータハムの魅力
ー セブンらしい資質
ー 気難しいがドラマティックなエンジン
ー ローバーの協力
ー クルマに合ったエンジン
ー より大排気量なエンジン
ケータハムの魅力
ケータハムを巡る物語は、斬新なニューモデルを見い出す長い開発の旅路だ。それは、コリン・チャプマンの独創的なアイデアを追い求める40年に及ぶ歴史でもあるが、そもそも彼のアイデアが誕生したのは60年近く前だということを忘れてはならない。
グラハム・ニアーンのケータハムカーズが超軽量スポーツカーの製造販売権を手に入れた1973年以来、ケータハム・セブンは強いパワーを持つエンジンを積み、サスペンションとパワートレインの両方を洗練させ、進化し続けてきた。
ケータハムは、重量がかさむシリーズ4の生産は42台で終え、現在はシンプルなスペースフレームシャシーにアルミとグラスファイバーのボディを載せたS3を中心に製造している。Aフレームとコイル付きの2本のトレーリングアームから成るリアサスペンションは、ロータス・コーティナに用いられていたものと同じで、これがフォード製アクスルを支えている。
初期モデルはスタンダードのアクスルを装備していたが、ダゲンハム工場で製造された軽量でシンプルな英国製ユニットは、さまざまなファイナルレシオが用意されていた。フロントには、トライアンフ・ヘラルド/スピットファイヤーのアップライトと、チャプマン式のウィッシュボーンから構成されたサスペンションを搭載し、トップメンバーの一部としてアンチロールバーも装備した。