【映画『アバター』の世界観】メルセデス・ベンツ、コンセプトカー「AVTR」をCESで披露
公開 : 2020.01.15 11:10
メルセデス・ベンツは、映画「アバター」の制作チームとの協力で開発した、コンセプトカー、ビジョンAVTRを発表しました。人間、機械、自然の新しい関係と、テクノロジーのアイディアが盛り込まれた、夢のようなクルマに仕上がっています。
CESで披露された、ビジョンAVTR
メルセデス・ベンツは、映画「アバター」の制作チームと協力し、コンセプトカー、ビジョンAVTR(Advanced Vehicle Transformation)を開発した。
映画「アバター」は、22世紀半ばのヒューマノイド種を描いた、ジェームズ・キャメロンの2009年の映画で、今回はその制作チームの協力を受けている。
月曜の夜、ラスベガスのCESでのお披露目には、メルセデス・ベンツの会長、オラ・ケレニウスのもとに、キャメロンと、アカデミー賞を受賞したプロデューサーのジョン・ランダウ、プロダクションデザイナーのベン・プロクター、アートディレクターのアーシュリータ・カマスを含むアバター制作チームの主要メンバーが一同に揃った。
「アバター」の世界観をデザインに
ビジョンAVTRは、4人乗りで、斬新なデザイン、アクティブなエアロダイナミクス・エレメント、ホログラムベースのヒューマン・マシン・インターフェイス、天然素材、あらたな電気駆動のアイデアなどが盛り込まれている。
量産化の計画はないが、人間、機械、自然のより密接した関係を実現すべく、デザイナー、エンジニア、トレンドリサーチャーの遠い先の未来へのアイデアが盛り込まれている。
同社のコンセプトカー、BionicとBiomのオーガニック・テーマなど、最近のメルセデス・ベンツのデザインを連想させる。
メルセデス・ベンツのデザイン責任者、ステファン・コールは、このコンセプトカーは「人を中心としたデザインの、新しい形とアイデアを自由に並べたようなもの」で、そこから22世紀のSクラスの姿が想像できるだろうと述べている。
「映画『アバター』の世界観を慎重に研究し、このコンセプトカーに取り入れました」とコールは話す。
「人を中心としたデザインとは、そこに人を当てはめるということではありません。まったく新しいアプローチを採用しました。どこにも直線はありません。すべてが曲線です。また、明るさと透明感を重視しました」
コールは、メルセデス・ベンツのデザイナーが「アバター」のセットデザイナーと会い、将来のモデル・デザインに「自然」が大きな影響力をもっていくだろうと話したと言う。
「通常のクルマのデザインには、必要のないことです」とコールはAUTOCARに語った。
「 しかし今回は、自然とのより密接な結びつきが必要だと感じました。環境に適応した生き物というアバターの大前提を、ビジョンAVTRに反映しようと試みました」