【コルベット日本価格、妥当か?】新型、1400万円 アメ車の正規輸入、なぜ大きく値上がりするのか
公開 : 2020.01.14 17:50 更新 : 2021.10.09 23:55
「新型コルベット。いいけど、値段が高過ぎじゃないか?」という声があがっています。本当に高過ぎなのでしょうか? 為替設定をどう見るか/戦略としてのイニシャルコストについて、桃田健史が考えます。
日本初公開で注目の1台、価格も気になる
「新型コルベット。いいけど、値段が高過ぎじゃないか?」
東京オートサロン2020(2020年1月10日~12日:千葉県幕張メッセで開催)で日本初公開となった、新型シボレー・コルベット。
今回で第8世代(C8)となり、コルベット史上最大の進化としてリアミドシップ化された。
パッ見が「まるでフェラーリか!?」と見えるため、これまでアメ車に見向きもしなかったイタリアンスポーツカーファンからも「一度乗ってみるもの手かも?」といった声が出てきた。
また、日本仕様として、これまたコルベット史上初となる右ハンドル車が設定されたことで、ホンダNSXや日産GT-Rなど、日本のハイパフォーマンス車からの乗り換え需要も考えられる。
こうした中で、東京オートサロン2020の発表現場で実車を見た人たちの会話や、ネット上での書き込みをみてみると、「スーパーカーっぽくてかっこいいし、フェラーリやランボルギーニと比べると、価格は半値以下だから、確かにお手軽なのかもしれない。けれど、アメリカ現地での販売価格を考えると、これって高過ぎじゃないのか?」という声があるのも事実だ。
これって、本当に高過ぎなのだろうか?
単純計算では、3LTは北米仕様の約1.8倍
日本では2021年春からデリバリーが始まる予定の、C8コルベット。東京オートサロン2020では、来場した購入予定者に対する商談のため、予価を提示した。
日本でのエントリーモデルとなる2LTが1180万円で、上位グレードの3LTには1400万円の値札がついた。
一方、アメリカ現地での価格はいくらだろうか?
GM(ゼネラルモーターズ)シボレーの公式ホームページを見ると、2LTのベース価格が6万7295ドル、3LTが7万1945ドルと明記されている。
本稿執筆時点(2020年1月14日)の円ドル相場は約110円なので、2LTが740万2450円、3LTが791万3950円となり、日本仕様は、2LTが約1.6倍、3LTが約1.8倍となる。
日本仕様と北米仕様との細かい違いもあるだろう。右ハンドル仕様ということもあるだろう。当然ながら輸送費用もかかるだろう。
それにしても、北米仕様に比べて2倍近くなるのは、高過ぎるのではないかと感じるのは、至極当然だと思う。
では、こうした値付けはどうして起こるのか?
ここからは、一般論として輸入車の価格が決まるプロセスについて解説していきたい。