【英国のEU離脱が原因】BMW 次世代ミニ・ハッチ コスト削減のため 開発延期を決定
公開 : 2020.02.04 10:50
BMWが、次世代ミニ・ハッチの開発延期を決定をしました。英国のEU離脱後の貿易関係が不確定なことが原因として挙げられています。また全社的なコスト削減を行う中、プラットフォーム変更にかかる投資も問題となっているようです。
次世代ミニ・ハッチの開発延期
BMWが、次世代ミニ・ハッチの開発を遅らせる決定をしたとの情報が入ってきている。
イギリスのEU離脱後の、イギリスとEUの貿易関係の不確実性と、コスト削減の必要性によるものだという。
復活したハッチバックの3代目は2014年に発売が開始され、新しいバージョンは2022年または2023年に発売される予定だった。
BMWのスポークスマン、マクシミリアン・シェーベルは、新しいモデルの開発を遅らせると明言している。
ロイターの報道によると、シェーベルは、「このプラットフォームは延命されました。コスト上の問題とイギリスのEU離脱が原因です」と述べている。
新しいEVバージョンを含む、ミニ・ハッチのほとんどのモデルは、英国オックスフォードのBMWミニ工場で製造され、部品の多くはEUから輸入されている。
イギリスはすでにEUを離脱しているが、2020年の終わりまでは現行の輸出入ルールが適応される。
また、ミニ・ハッチは、他の多くのミニおよびBMWモデルと共に、オランダのVDLネッドカー工場工場でも製造されている。
BMWは、将来、イギリスとEU間の貿易に対し重い関税が課せられた場合、イギリスから生産を移す可能性があると、繰り返し述べている。
現行モデルよりもサイズが小さくなる次世代ミニ・ハッチは、プラットフォームも現行のUKL1から、新しいものに切り替えられる予定だ。
BMWのFAARアーキテクチャもしくは、中国の長城汽車と共同開発中の新しいプラットフォームの採用が予想されている。
新しいプラットフォームへの切り替えのためには、多額の投資を行い、オックスフォードとオランダにある現在のミニ生産ラインをアップグレードする必要がある。
BMWは現在、EV、コネクテッドカーおよび自動運転技術への投資のため、車両開発コストを大幅に削減し、エンジンとギアボックスの組み合わせの数を大幅に減らすなど、コスト削減のための、さまざまな取り組みを行っている。