【恐るべきアルファード中国の人気】5年落ちでやっと正規の新車価格? 人気の理由「日本製」

公開 : 2020.02.29 09:45  更新 : 2021.01.28 17:10

アルファードは中国で、とてつもない人気ぶりです。「保値率」=「残存価格」のデータが、すごさを裏付けます。しかしなぜ、そんなに人気なのか? 「日本製」であることが、大きな理由であるようです。

アルファード人気のすごさを裏付ける「保値率」

text:Kumiko Kato(加藤久美子)

中国におけるアルファードは、そもそも新車価格からして高い。

メーカーが公式に発表している参考価格は77.2~85.6万元だが、これを日本円にすると、1235万~1369.6万円。

トヨタ・アルファードの中国モデル。 撮影:加藤博人
トヨタ・アルファードの中国モデル。 撮影:加藤博人    加藤博人

この価格には関税(15%)他も含まれているので、日本の車両本体価格352~761万円に比較すると2~3倍という価格になる。

しかしこの価格もあくまで参考価格なので、ディーラーが最終的に販売する小売価格とは異なる。

中国ではその地域における車両の人気度に応じてディーラーがこれよりも高い値段で販売したり、値引きししたりすることができる。

アルファードのような超人気車種は、新車時に公式価格で販売されることはまずないと言っていいだろう。

さらに驚くのは「保値率」の異常な高さである。保値率という中国語は、漢字の意味通り「価値を保っている率」を意味している。

日本語では「残存価格」と同様の意味になる。

新車価格に比較して、どれくらいの価値が残っているのか? を意味するため、保値率が高いほど、その車の市場価値、人気度、中古車としての価格が高いことになる。

中国最大級の自動車メディア「汽車之家」には、車種ごとの紹介データの中に10年分の「保値率」が記載されている。

新車から10年落ちの状態になるまで、1年ごとの残存価値が車種ごとに掲載されており、アルファードの場合、これが信じられないくらい高いのだ。

5年落ちでやっと新車公式価格?

以下が中国における、トヨタ・アルファードの保値率である。※部分の価格は実際に売りに出されている中古車の価格

アルファード メーカー公式

新車価格:77.2〜85.6万元
第1年:104.82% 85.60〜138.00万元※
第2年:98.82% 108.00〜121.00万元
第3年:93.18% 91.11〜128.80万元
第4年:87.33% 85.80〜99.80万元
第5年:78.21% 77.50〜87.00万元

トヨタ・アルファード/ヴェルファイアの中国モデル。 撮影:加藤博人
トヨタ・アルファード/ヴェルファイアの中国モデル。 撮影:加藤博人

1年経過しても保値率は平均104.82%で、もっとも高額な1年落ちの中古アルファードは138万元。日本円にして2208万円!

5年経過してもまだ78.2%の保値率で、ここにきてやっと中古車販売価格の幅は77.50〜87.00万元となり、メーカー公式の新車価格とほぼ同等に落ち着く。

アルファードは日本でも値落ちが少ない人気車種だが、さすがに中国のように5年落ちの中古車価格≒新車価格まではいかない。

アルファードの保値率や中古車価格がMPVカテゴリーに入る他のクルマと比べるとどれくらいスゴイのか?

次の項では、競合車と言そうなモデルのデータを記しておこう。

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