【アストラ・ワゴンの不振で】PSA 英工場を週4日勤務へ 雇用削減の可能性も
公開 : 2020.03.12 17:50
グループPSAが、英国にあるヴォグゾール工場の稼働日数を、週4日に減らします。アストラのワゴン・モデルの販売減少が原因とされており、将来的には雇用削減が懸念されています。
エルズミア港工場、週4日勤務へ
グループPSAは、イングランド北西部のエルズミア港にあるヴォグゾール工場の稼働日数を、3月23日から週4日に減らすことを明らかにした。
従業員への通知書により明らかになったこの計画を、リバプールエコー新聞が報じた。
ヴォグゾールはその内容に間違いはないとしつつも、4日間の勤務に「延長時間」を加えることで、合計で従来の5日相当の勤務時間とすると述べている。
近い将来の雇用削減やリストラの可能性について、ヴォグゾールは「今回の結果をもとに、その影響について、従業員の代表と労働組合と話し合います」と述べている。
アストラの販売不振
エルズミア港の工場長マーク・ノーブルは、今回の決定について、ヴォグゾールとオペルの両ブランドで展開しているワゴン・モデル「アストラ・スポーツ・ツアラー」の需要が減少したためと述べている。
昨年の、両ブランドを合わせたアストラの販売台数は、2016年を大きく下回る、約13万7000台となっている。
エルズミア港の従業員数は、PSAがゼネラルモーターズから2つのブランドを買収して以来、劇的に減少している。
労働時間の短縮により、さらに多くの仕事がカットされる可能性が懸念されている。
ノーブルは「今回の決定が、新しいアストラを、エルズミア港で生産するかどうかの判断に影響を及ぼすことはありません」と述べている。
しかし、2021年の次世代モデルの導入の際、ドイツのリュッセルスハイムに次ぐ、モデルの2番目の生産拠点として保持されないのではないかと、懸念を抱く従業員は多い。