【ダイムラー/BMWとOS共有化か】VW ID.3、発売遅延の可能性 ソフトウェアの問題で
公開 : 2020.04.03 10:50 更新 : 2021.02.02 18:46
今夏に予定されているVW ID.3の発売が、OSの問題で遅れる可能性がでてきました。そのため、VW、ダイムラー、BMWの3社で、OS共有化の話し合いがされているようですが、競争法違反の可能性があるとの指摘もあるようです。
ID.3、発売遅延の可能性
ソフトウェアの不具合により、今夏予定されている、フォルクスワーゲンID.3電動ハッチバックの発売が、遅れる可能性がでてきた。
南ドイツ新聞は、この新しいEVモデルは、新型コロナウイルスの影響で生産が停止される前に、すでにツヴィッカウ工場で生産が始められていたが、必要なソフトウェアが搭載されておらず、動かすことも使うこともできない状態だったと、報じている。
導入が予定されているID.3のオペレーティングシステム(OS)のベーシックバージョンは、関係者から「明らかな失敗作」と表現されており、広範囲にわたる問題を、修正できるソフトウェアの専門家も社内にはいないとのことだ。
ダイムラー、BMWとOS共同化となるか
VWは、年末までにグローバルで10万台のEVを販売する目標を掲げており、ID.3がその大部分を占めると予測していた。
EUのCO2排出規制による罰金を減らすためにも、非常に重要なモデルと考えられている。
VWのCEO、ヘルベルト・ディースは、先週の年次記者会見にて、ID.3の夏の発売を最優先事項とすると述べていたが、その目標が達成されるかどうかはわからない。
南ドイツ新聞はまた、VWグループ関係者からの情報によると、夏に向けて準備されているモデルは、実は量産モデルではないと報じている。
また、ソフトウェア開発の難航により、VWとメルセデスベンツの親会社であるダイムラーは、両社の電動モデル用のOS作成のために、リソースの統合について話し合いをしているとも伝えている。
しかし、BMWも同じ問題についてダイムラーと話し合いを行っているようであり、3社のOS共同契約が実現すれば、競争法に違反する可能性があるとの指摘もある。
3社は現在、HEREマッピングと位置データコンソーシアムを共同で所有している。