【CEOに聞く】ベントレーの未来 電動化/新技術/サスティナビリティの追及
公開 : 2020.04.27 19:25 更新 : 2020.04.27 19:27
ベントレーの将来について、同社のCEOの話を聞くことが出来ました。積極的に開拓者として、電動化、ソリッドステート・バッテリーの開発、サステナブルな素材の導入などを進めていくとのことです。
次の100年を見据えた、ベントレーEXP 100 GT
ベントレー・モーターズは昨年、100周年を記念しベントレーEXP100 GTコンセプトを発表した。
そのモデルからは、次の100年を見据えてベントレーが目指す、パワートレイン、材料、生産方法を垣間見ることができる。
EXP 100 GTには、4基の204~340psをパワーを出力するモーターと、高度なトルクベクトリングシステムを使用するパワートレインを搭載し、仕様に応じてユニットで811psと1360psの出力を4つのすべての車輪に分配する。
合計ピークトルクは152kg-mをわずかに超え、0-100km/h加速はわずか2.5秒、最高速度は300km/hに達する。
これらの数値は長期的な目標だが、ベントレーのエンジニアが、やがて可能になると考えるパフォーマンスレベルを示している。
また、インテリアには、ナチュラルウッド、ガラス、ファブリック、レザーなどの革新的な素材が使用されている。
もみ殼由来の原料を使用した塗料、ウールのカーペット、リバーウッドなど、コンセプトで導入された材料のいくつかは、すでに生産モデルのバカラルで採用されている。
ベントレーは現在、乗る人の健康をモニターし、向上させるためのバイオメトリックシートなどの先進技術を含めた、新しいインテリアスタイルの開発を進めており、数十年間続いたインテリアスタイルに、変革をもたらそうとしている。
電動化の未来
「ベントレーが、電動化の未来を恐れることはありません。電動化の要素の多くが、ベントレーとは何かを定義づけてくれます」と、ベントレーのCEO、エイドリアン・ホールマークは語る。
「現行のGTは、333km/hを達成するパワーがありますが、多くのカスタマーがそのスピードで運転している訳ではありません。わたし達は、ハイパーカーやスーパーカーのパフォーマンスを提供するだけのブランドではありません」
「非常に洗練された、スムーズな走行性と優れた快適性こそが、ベントレーを日常的に楽しんでいただける要素だと考えます」
「電動化はそれらを強化するだけです。W12エンジンが2000のセルで構成された電動バッテリーに入れ替わること以外は、すべて改善と言えます」
ホールマークはまた、メンバーであるフォルクスワーゲングループの、主要なバッテリーまたは電気アーキテクチャの、新しい開拓者となることを望んでいると述べている。
その理由として、ベントレーは比較的小規模であり、最先端技術のためにプリミアム料金を払うことをいとわないカスタマーがついていることを挙げている。
「ベントレーは、約8500万の世界市場で、年間1万1000〜1万2000台のクルマを生産することを目標としています」
「できる限りの最高の価値をカスタマーに提供します。それによってわたし達が将来の方向性を決めることが可能になります」
「ラグジュアリーセグメントの電動化を先導することが、一つの目標ではありますが、単なる電動化以上の、サスティナビリティが実現できると感じています」
「わたし達のカスタマーは、真のカーボンニュートラルなクルマの購入のためには、プレミアム料金を支払う事をいとわないでしょう。それが現在の、わたし達の主な使命となっています」