【ステルヴィオGTA 計画はなし】アルファ・ロメオ幹部 ジュリアGTAと「同じゴールを目指せない」
公開 : 2020.04.03 06:10
アルファ・ロメオ・ジュリアGTAの登場は話題となりました。復活した「GTA」の名は、他のモデルにも使われるのでしょうか? 気になるのはステルヴィオですが……。
「GTA」の名 SUVには?
イタリアのスポーツカーブランド、アルファ・ロメオが、3月に発表した「ジュリアGTA」。
2シーター仕様の「ジュリアGTAm」とともに華々しく披露される予定であったが、新型コロナウイルスの影響でジュネーブ・モーターショーが中止となり、メディア向けのリリースによる公開となった。
現行型ジュリアの高性能モデル、ジュリア・クアドリフォリオから100kgの軽量化を行い、最高出力を30psアップ。50mm拡大したトレッドと、サーキット向けのセッティングが施され、GTAの名を蘇らせた。
気になるのは、復活したそのGTAの名前が、他の車種にも登場するのかどうか。
同ブランドの製品マーケティングのマネージャーであるファビオ・ミグリアヴァッカに、AUTOCARではその可能性について聞くことができた。もちろん聞きたいのは、アルファのSUV、ステルヴィオについてである。
議題には挙がったが…
「率直に申し上げまして、ステルヴィオGTAについては話し合いの場を設けました。しかし、わたくし共のお客様のご希望に沿うものではないのです」
「GTAは、(サーキットにおいては)最高の形を示すことができます。一方でステルヴィオは、ジュリアよりも重心が高い位置にあります。このために、同じゴールを目指すことはないのです」
ステルヴィオ・シリーズで最も高性能なステルヴィオ・クアドリフォリオを超えるモデルの計画はない。
ホットなSUVを求める読者には、残念な答えとなっただろう。
110周年 世界で500台のみ
しかし、古くからのアルファ・ロメオのファンにとっては、極限のパフォーマンスを追及するモデルにのみ「グランツーリスモ・アレッジェリータ(GTA:軽量構造グランツーリスモ)」のプレートがつくという方針は、誇らしくもあるのではないか。
アルファの公式レースチーム「アウトデルタ」によって開発され、モータースポーツで成功を収めたジュリア・スプリントGTをベースに、1965年に生まれたのがジュリア・スプリントGTA。アルファ・ロメオ創立110周年を祝し、それをオマージュして登場したのが、今回のジュリアGTAなのだ。
なお、アルファ・ロメオ・ジュリアGTA、2シーター仕様のジュリアGTAmは、合計500台のみの限定生産と発表されている。