【日本を軽視?】なぜ日産車の車齢が長いのか 挽回できる策はあるか 期待される4モデル

公開 : 2020.04.16 05:50

最近、日産から新車が全然出ない……。ユーザーも日産ディーラーも、そう思ってきました。調べてみると、たしかにそれぞれの車齢が長いのです。中国/北米/欧州マーケットの人気車種をまとめ、新型車を予想します。

日産の現行ラインナップ 車齢が長過ぎる

text:Kenji Momota(桃田健史)

最近、新車が全然出ない……。ユーザーも日産ディーラーも、そう思ってきた。

確認のため、いま(2020年4月中旬)のラインナップでフルモデルチェンジした時期を見てみると、以下のようになる。

北米で販売されている日産ローグ・スポーツ(2020年)
北米で販売されている日産ローグ・スポーツ(2020年)

2007年:GT-R
2008年:フェアレディZ
2009年:NV200バネット
2010年:マーチ/ジューク/フーガ/エルグランド
2012年:シーマ/シルフィ/ノート/NV350キャラバン
2013年:スカイライン/エクストレイル
2014年:ティアナ
2016年:セレナ
2017年:リーフ
2019年:デイズ
2020年:ルークス

確かに、日産車の車齢が長いことが分かる。

ノートやセレナはeパワー投入、スカイラインはプロパイロット2.0投入で商品性は上がったが、車体などクルマ本体としての古さを感じる。

では、これらのうち、どのモデルが売れているのか?

2019年度販売 トップ50入りは4モデル

登録車を見てみる。

日本自動車販売協会連合会の調べでは、2019年度(2019年4月から2020年3月)販売ランキングでトップ50に入ったのは次の4モデルだ。

日産ノート
日産ノート

4位:ノート 10万5908台(前年比80.4%)
8位:セレナ 8万4051台(84.0%)
30位:エクストレイル 2万9325台(63.1%)
40位:リーフ 1万7772台(79.6%)

2019年10月の消費税アップの影響で、前月比が100%割れのモデルも多い。そのなかで、車齢が長い日産車の販売減が目立つ。

唯一、前年より伸びたのが、新車効果のデイズ(15万4881台/110.6%:全国軽自動車協会連合会調べ)だった。

さて今年、新車は出るのか?

日産は結局、海外優先のブランドなのか?

最も期待されているのが、SUVのキックスだ。

一部メディアは、ディーラーからの情報として5月末発表/6月上旬発売と報じている。

日産キックス
日産キックス

ただし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、発表や発売が遅れる可能性は十分に考えられる。

そのキックス、各種報道でご承知の方も多いと思うが、2016年発売でブラジル、中国、アメリカ、インドなど世界各国で販売されている。

日本にはジュークと入れ替わるかたちで、eパワー搭載の日本仕様として登場する予定だ。

ジュークだが、けっしてモデルとして消滅するのではない。ジューク人気が高い欧州市場ではフルモデルチェンジするのだ。

こうした話を聞くと、日産は海外市場ばかり大事にして、日本市場を軽視しているのではないか、と思ってしまう。

日本市場で唯一好調のデイズにしても、三菱自動車との共同開発であり、生産も三菱自動車・水島工場で行う。日産としてリスクが少ないように見える。

日産は、日本市場をこれからどうしようと思っているのか?

キックスに続いて、噂されている新型エクストレイルや、フェアレディZのビックマイナーチェンジが早期に行われるのか?

そんな不安と疑問について、内田誠CEOは2月に行われた第3四半期決算発表の場で記者の質問に真っ向から答えた。

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