【出来ることがあるなら】英マクラーレン 人工呼吸器の製造に協力 新型コロナウイルス
公開 : 2020.04.13 18:05 更新 : 2020.04.13 18:19
英マクラーレンは、新型肺炎の患者を救うベンチレーター(人工呼吸器)の製造プロジェクトに参画しています。スーパーカー部門、技術部門、F1チームがそれぞれの特徴を活かし、医療の現場を支えようとしています。
「ベンチレーター・チャレンジUK」に参画
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、世界中の医療現場では、人口呼吸器が不足する事態に陥っている。
こうした状況を打開すべく、イギリスの航空業界、自動車会社、医療機器メーカーといったエンジニアリングのプロフェッショナルたちが、手を取り合って医療用ベンチレーター(人工呼吸器)の製造に乗り出した。
この活動は、「ベンチレーター・チャレンジUKコンソーシアム」(VentilatorChallengeUK Consortium)と名付けられ、すでに短期間で製造できる人工呼吸器システム(Rapidly Manufactured Ventilator System:RMVS)の設計・製造・組立・テスト行程の評価を行っている。
英国のマクラーレン・グループを構成する3つのビジネス・ユニットもこの取り組みに参画している一員だ。
スーパーカーメーカーとして有名な「マクラーレン・オートモーティブ」、さらにF1チームなどを支えるテクノロジー企業の「マクラーレン・アプライド」は、専門知識を活かし、完成した人工呼吸器を検査するマシンの設計・製造を担当している。
人工呼吸器のユニットが、機能面/安全面においてすべての要件を満たしているかを確認・適合するサポートが彼らの役割である。
とくに「マクラーレン・アプライド」では、電子関係のノウハウを活かし機器の製造評価を行っている。
また、「マクラーレン・オートモーティブ」は既存の人工呼吸器の複製・製造拡大を進めているほか、実際に使用する際に機器を固定する台車の設計も任せられた。
そしてF1のトップチームである「マクラーレン・レーシング」のファクトリーでは、人工呼吸器のコンポーネントを製造している。この動きは、およそ100社におよぶサプライヤー、さらに英国に拠点を置くF1チームが連携して進められている。
これに加えてスタッフ1人ひとりが、人工呼吸器の増産がスムーズに行えるように部品調達に励んでいるという。