【ミニバン 復活なるか】VW ID.バズは、トゥーラン後継? 航続距離600kmのEV、2022年欧州発売
公開 : 2020.04.24 19:25
2022年に発売予定の、VWの新しいID.Buzzが、トゥーランの後継モデルとなるそうです。後輪駆動と四輪駆動バージョンで提供される、レトロな外観のEVモデルで、MPVの人気を取り戻すことが期待されています。
トゥーラン 販売台数が半減
独フォルクスワーゲンの開発部門の取締役、フランク・ウェルシュは、2022年にヨーロッパで発売予定のID.バズ(ID.Buzz)は、トゥーランの間接的な後継モデルになると述べている。
新たな電動マイクロバスの「エモーショナル」なデザインが、MPV(ミニバン)セグメントを活性化することを期待していると、付け加えた。
第7世代のゴルフがベースとなるトゥーランは、まだ販売されているが、大型のシャランは今年後半に欧州で販売終了となる。その兄弟モデルであるセアト・アルハンブラの生産はすでに終了している。
VWがSUVの需要と、電気自動車への莫大な投資に注力しているため、トゥーランも、今後数年間で打ち切りとなる可能性が高いと思われる。
2000年からの10年間、ミニバンは高い人気を誇ったが、SUVのスタイリングを支持するユーザーが増え、最近は衰退の一途をたどっている。
ヨーロッパにおけるトゥーランの販売台数は、ピークだった2004年は19万1414台。一方、2019年は7万5427台と半分以下になっている。
航続距離600km達成か
ウェルシュは「トゥーランは退屈なクルマだと言う人もいますが、わたしは効率が良く、価格に見合ったバリューがあり、非常に優れたファミリーカーだと思います」と述べている。
「(ミニバンの代わりに)ティグアン・オールスペースの7人乗りSUVなどの構想があります」
「また、現在開発中のID.バズをはじめ、ID.ファミリーの次世代モデルの準備を進めています。これらがトゥーランの後継モデルとなるでしょう」
「ID.バズには広いスペースがあり、見た目も良いです。量産モデルは、コンセプトよりも優れたクルマになるでしょう。いわば、トゥーランの中でも最高の出来です」
ウェルシュは、ID.バズを、新世代のミニバンと表現し「MPVの需要は少し減少していますが、まだ終わりではありません」と語っている。
「今より良いデザインが必要とされています。これがID.バズが、非常にエモーショナルなデザインとなった理由です」
1950年のマイクロバスの後継モデルとして紹介されることが多いID.バズは、同社のEV専用のMEBアーキテクチャをベースとしている。
航続距離は600kmを達成すると予想されており、それぞれ272psと374psを出力する、後輪駆動と四輪駆動のバージョンが提供される。
画像 VW ID.バズ、シトロエン・ベルランゴ、BMW 2シリーズ・グランツアラー、フォード S-Max【ライバル比較】 全50枚