【新型ハリアー】アルファード/クラウンと同じ価格帯になることも 全車種併売化、注意点は

公開 : 2020.04.26 05:50  更新 : 2021.10.22 10:17

2020年5月から、トヨタの全販売店が全車を扱う体制に移行します。ハリアーをはじめとするトヨタのクルマ選びに影響が出そうです。メリットがあるいっぽう、人気車種の納期遅れや、不人気車種の放置が心配です。

ハリアー、グレード間で装備が異なる

text:Yoichiro Watanabe(渡辺陽一郎)

最近はSUVの人気が高く、新型車の投入も活発だ。

直近で注目されるのは、2020年6月17日に発売予定のトヨタ・ハリアーだろう(新型コロナウイルスの影響で延期される可能性もある)。

トヨタ・ハリアー(2020年型)
トヨタ・ハリアー(2020年型)

現行型の発売は2013年と古く、次期型はエンジンからプラットフォームまで刷新させる。

ここではトヨタの販売体制の変化も含めて、次期ハリアーの選び方を考えたい。

エンジンは直列4気筒2Lと2.5Lハイブリッドで、型式や動力性能の数値はRAV4と同じだ。駆動方式は両エンジンに前輪駆動の2WDと4WDを設定して、ハイブリッドの4WDは、後輪をモーターで駆動するE-Fourになる。

グレード構成は、ベーシックなS、中級のG、上級のZが基本だ。

GとZにはレザーパッケージも用意され、シート生地が本革になって内装も上級化する。つまりパッケージまで含めるとグレードは5種類。

そのすべてにおいて、ノーマルエンジンとハイブリッド、2WDと4WDを選択できる。

安全装備はドライバーの死角に入る後方の車両を検知する機能など、現行型以上に充実させる。

価格も高まりそうだが、リアクロストラフィックオートブレーキなどは、ZとZレザーパッケージには標準装着されるが、GとGレザーパッケージはオプション設定だ。

グレード間で装備と価格の差が大きく、オプションも多い。

次期ハリアーの価格はどうなるのだろうか?

中心的な価格帯は400万円前後に

次期ハリアーの価格はどうなるのか。

2Lエンジンを搭載するベーシックな2WD・Sは、前述のように装備もシンプルだから、価格は現行型のエレガンスと同じく300万円少々だ。

トヨタ・ハリアー(2020年型)の内装。
トヨタ・ハリアー(2020年型)の内装。

中級の2WD・Gは、現行プレミアムよりも約20万円高い350万円位になる。

上級の2WD・Zレザーパッケージは、本革シートと上質な内装、12.3インチ高精度TFTワイドセンターディスプレイ、高輝度シルバー塗装のアルミホイールなどが標準装着されて価格は440万円前後に達する。現行型の2WDプログレス・メタル&レザーパッケージよりも少し高い。

ハイブリッドの価格は、ノーマルエンジンを約55万円上まわる。ノーマルエンジンは2L、ハイブリッドは2.5Lという排気量の違いもあるからだ。

RAV4ではノーマルエンジンとハイブリッドの価格差が60万円を超えており、現行ハリアーも2Lと2.5Lハイブリッドではプレミアムで約65万円の差が付く。

次期ハリアーは少し抑えて約55万円だ。

それでも最上級に位置するハイブリッドの4WD・Zレザーパッケージは500万円前後になり、前輪駆動をベースにした全長4800mm以内のSUVでは、かなり高額な部類に入る。

RAV4の価格を40〜50万円上まわり、国産SUVとしては、レクサスNXやボディがひとまわり大きなCX-8と同等だ。

トヨタ車同士で比べると、ミニバンのアルファード、セダンのクラウンと同じ価格帯に属する。

記事に関わった人々

  • 渡辺陽一郎

    Yoichiro Watanabe

    1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年間務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様にケガをさせない、損をさせないこと」を重視して、ユーザーの立場から、問題提起のある執筆を心掛けている。買い得グレードを見極める執筆も多く、吉野屋などに入った時も、どのセットメニューが割安か、無意識に計算してしまう。

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