【消えたトレーラー】仏ヴァレオ、被けん引車を透明に XtraVueトレーラーが北米の技術賞を受賞
公開 : 2020.04.30 13:50
けん引しているときに、後方のトレーラーハウスを(映像処理で)透明にしてしまうシステム、ご存知ですか? 取りまわしが大変そうな「けん引」。フランスのヴァレオの最新技術で、どう変わるのでしょうか?
バック/車線変更 安全に
フランスの大手サプライヤー「ヴァレオ」には、クルマの後ろにけん引しているトレーラーを、視覚的に透明にする技術が存在する。
ドライバーが後方を確認しやすくする世界初のシステムで、「ヴァレオXtraVueトレーラー」と呼ばれる。
本システムは、キャンピングハウス、トレーラーハウスなどをけん引している時に、けん引車と被けん引車のカメラが撮影するデータを統合し、1つの映像にするものだ。
運転席のモニターでは、あたかもトレーラーハウス越しに後方が透けているように見え、ドライバーは周囲をしっかりと確認しながら車線変更、バック、駐車操作を行うことができる。
未処理/処理後を比較
このシステムによって、被けん引車のサイズにかかわらず、取りまわしをする際の後方視界が確保できるわけだ。映像統合を行う前の視界と、処理後のデータを比べると、その差がはっきりと分かる。
けん引を行うドライバーが多い北米でとくに評価されており、本システムはAutomotive News(米国の自動車媒体)が主催する革新的な技術を表彰する2020年PACEアワード(Premier Automotive Suppliers’ Contribution to Excellence)を受賞している。
なお、ヴァレオは運転支援システムの分野で約20%のマーケットシェアを有している。