【コロナ渦でオンライン開催】フェラーリ288GTO、F50、エンツォ出品へ RMサザビーズ・オークション

公開 : 2020.05.14 07:50  更新 : 2021.10.11 09:33

世界的な新型コロナウイルス感染の影響から、オークションも3密を避けてオンラインで開催されることになりました。お値頃車から億車まで、幅広いカテゴリーの90余台を用意。5月21日から29日まで入札できます。

オークションもオンライン開催

text:Kazuhide Ueno(上野和秀)
photo:RM Sotheby’s

今やアメリカを始め世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルスは、自動車界にも多大なる影響を与えている。それはメーカーの生産活動のみならず、モータースポーツやイベントにも及んでいる。

コレクターズカー・オークションも同様で、入札会場は狭い空間に参加者が集まり3密状態になることもあり、3月のアメリアアイランドでのオークションを最後に、リアルの開催が見合されてしまった。

新型肺炎の世界的な感染拡大を受けて、大手オークショニアもオンラインで開催することに。予測落札額が200万円台のモデルから、億超えのフェラーリ・エンツォまで揃う。
新型肺炎の世界的な感染拡大を受けて、大手オークショニアもオンラインで開催することに。予測落札額が200万円台のモデルから、億超えのフェラーリ・エンツォまで揃う。    RM Sotheby’s

そこで、世界的にオークションを待ち望んでいる方が多いこともあり、ついにオンラインでオークションが開かれることになった。

RMサザビーズはすでに、3月にオンライン・オークションを試験開催しており、好感触だったことから本格的に開くようである。

今回のオークションは、コロナ禍が収まり夏のドライブを楽しもうという希望を込めて「ドライビング・イントゥ・サマー」と題されたもの。

古今東西の90余台が用意され、出品車は5月14日まで順次アップされる予定だ。

200万円台~スペチアーレまで

現時点で公開されているのは、まずは予想落札額が、2万5000~3万5000ドル(268~376万円)のBMWイセッタに始まり、同3万5000~5万ドル(376~536万円)のダットサン240Zといったお値頃な物件。

さらに、220~240万ドル(2億3584~2億5728万円)の1985年フェラーリ288GTO、250~275万ドル(2億6800~2億9480万円)の1995年フェラーリF50、2億7872~3億9480万円の2003年フェラーリ・エンツォまでの幅広いレンジを網羅するのが特徴だ。

日産R32スカイラインGT-Rも用意。近年渡米した右ハンドルの日本仕様だ。
日産R32スカイラインGT-Rも用意。近年渡米した右ハンドルの日本仕様だ。    RM Sotheby’s

地元のアメリカ車は、戦前モデルから最新のフォードGTまでが用意され、イタリア車、ドイツ車、イギリス車が並ぶ。

フランス車は1台だけの出品だが、シトロエンSMが存在感を放つ。日本車は240Zのほか、R32 GT-Rと2台の40系ランドクルーザーが姿を見せた。

オークションには誰でも参加できるが、入札するためには事前に参加登録が必要となる。

バラエティに富んだ出品車一覧

出品車の中から、興味深いモデルやお買い得感の高い車両を、ここではピックアップしてみた。

モデル名の後の金額は、主催者が発表した予想落札価格で、5月13日のレートで日本円に換算してある。

幻のフェラーリ288GTOも用意される。予想落札額は2億3584~2億5728万円と発表。
幻のフェラーリ288GTOも用意される。予想落札額は2億3584~2億5728万円と発表。    RM Sotheby’s

意中のクルマがあるかどうか、確認してみよう。

1987年:ポルシェ928 S4(予想落札額215~322万円)
1985年:AMゼネラル・ハンビーM998(予想落札額215~322万円)
1974年:カルマン・ギア・クーペ(予想落札額268~322万円)
1957年:BMWイセッタ(予想落札額268~376万円)
1997年:プリムス・プロウラー(予想落札額268~322万円)
1937年:パッカード・シックス・ビジネスクーペ(予想落札額322~429万円)
1953年:MG TD(予想落札額322~429万円)
2015年:フォードマスタングGT 50イヤー(予想落札額322~429万円)
1963年:ロールス・ロイス・シルバークラウドIII(予想落札額376~483万円)
1967年:アルファ・ロメオ1600スパイダー・デュエット(予想落札額376~483万円)
1972年:ダットサン240Z(予想落札額376~536万円)
1990年:BMW M3(予想落札額429~644万円)
1980年:トヨタ・ランドクルザーFJ40(予想落札額456~536万円)
1962年:オースチンヒーレー3000 Mk-II BT7(予想落札額483~536万円)
1991年:日産スカイラインR32 GT-R(予想落札額483~536万円)
2005年:フォード・シェルビーGT500(予想落札額483~590万円)
1972年:シトロエンSM(予想落札額536~644万円)
1995年:ポルシェ993カレラ2カブリオレ(予想落札額536~644万円)
2004年:ダッジ・ラムSRT-10 VACエディション(予想落札額536~644万円)
1965年:サンビーム・タイガーMk-1Aカスタム(予想落札額644~751万円)
1965年:モーガン4/4シリーズV(予想落札額644~804万円)
1965年:フォード・マスタングKコード・コンバーチブル(予想落札額697~804万円)
1967年:シボレーコルベット・スティングレー・コンバーチブル(予想落札額751~858万円)
1975年:ディーノ308GT4サファリ(予想落札額751~965万円)
1970年:ポンティアック・トランザム(予想落札額804~912万円)
2005年:アストン マーティンヴァンキッシュS(予想落札額807~965万円)
1952年:ジャガーXK120 MCドロップヘッド・クーペ(予想落札額965~1180万円)
1965年:ポルシェ356C 1600SCカブリオレ(予想落札額1287~1501万円)
1935年:キャデラックV-8コンバーチブル・クーペ(予想落札額1340~1608万円)
1973年:マセラティ・ボーラ(予想落札額1340~1608万円)
1934年:ベントレー3 1/2Lドロップヘッド・クーペ(予想落札額1394~1608万円)
1963年:ポルシェ356B 1600Sカブリオレ(予想落札額1501~1716万円)
1964年:フェラーリ330GT 2+2シリーズ1(予想落札額1716~1930万円)
1959年:マセラティ3500GT(予想落札額2359~2788万円)
1934年:パッカード・トウェルブ・コンバーチブル・ヴィクトリア(予想落札額3484~3752万円)
1958年:フェラーリ250GTクーペ・エレナ(予想落札額6700~7772万円)
2017年:フォードGT(予想落札額9112~1億0184万円)
1985年:フェラーリ288GTO(予想落札額2億3584~2億5728万円)
1995年:フェラーリF50(予想落札額2億6800~2億9480万円)
2003年:フェラーリ・エンツォ(予想落札額2億7872~3億9480万円)

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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