【いずれも550ps以上】ジャガー・ランドローバーの「SVO」 販売が64%アップに
公開 : 2020.05.22 11:20
英ジャガー・ランドローバーには、特別モデルを製造する「SVO部門」が存在します。550ps、575psなどの高性能車両でありながら、1年前に比べて販売が6割もアップしています。何が起きているのでしょう?
イギリス製高性能モデルの世界
海外のプレミアム・ブランドを中心に、販売台数を近年増やしているのが、自分だけの1台をオーダーできるプログラムや、少量生産のスペシャル・モデル。
例えば、英ジャガー・ランドローバーでは、スペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)が特別なモデルを製造する部門となる。
同部門の「SVビスポーク・チーム」は、塗装色、仕上げ、内外装の豊富なオプションにより、オーナーが希望するカスタマイズを実現する精鋭部隊だ。
こうした高性能なスペシャル・モデルを担当する「SVO部門」の2019/20年度を振り返ると、ラグジュアリープロダクトとなる「SVシリーズ」の販売台数は、前年度と比べて64%増に。
実に9500台を上回るほどの好記録となった。
飛行機のエグゼクティブ・クラスのようなシートと表現されるSUV「レンジローバーSVオートバイオグラフィ」、ドライビングにフォーカスした「レンジローバーSVオートバイオグラフィ・ダイナミック(565ps)」など、SVシリーズの7モデルすべての需要が非常に好調だという。
SVスペシャリストセンターが貢献
シリーズの中で最も高い人気を誇っているのは、スポーツSUVの「レンジローバー・スポーツSVR(575ps)」。その需要は、生産開始以降の5年間にわたって拡大を続けているほど。
また、販売の増加に大きく貢献したモデルとして挙げられるのは、2019年に提供を開始したパフォーマンスSUV「FペイスSVR(550ps)」、中型ラグジュアリーSUV「レンジローバー・ヴェラールSVオートバイオグラフィ ・ダイナミック」の2台。
どちらも、実用性を疎かにしがちな高性能SUVの世界に新風を吹き込んだ。
いずれも550ps以上を発揮するモデルだが、好結果をけん引したのは、新たな販売網の整備。
主要市場における「SVスペシャリストセンター」の展開や、ドイツに新設された「ジャガー・ランドローバー・ステートメント・サイト」など、特別なエリアを販売店に設置したことがセールスに貢献した。
これらの販売店はSVシリーズを求めるカスタマーのニーズに細やかに対応するトレーニングを受けており、最高のサービスの提供を目指している。
こうした「SVスペシャリストセンター」は現在世界中の100店舗に展開しており、今後も拡大していくと同社は発表している。