【カシオの腕時計のように安楽】トヨタ・ランドクルーザー(4) 長期テスト
公開 : 2020.06.14 11:50 更新 : 2021.01.28 18:17
実用重視の四輪駆動を日常の足として利用すると、どんな体験が得られるのでしょう。本格SUVだからこその、嬉しいサプライズもあるはずです。日本未導入の3ドア版ですが、ランクル・プラドを英国編集部が長期テストで検証します。
もくじ
ー積算1万8008km 1万6000kmの定期点検
ー積算2万4220km タイヤのパンク
ー積算2万5800km 1年間なら6万kmのハイペース
ーディスカバリーとの維持費の差
ー理想的なインフォテインメント・システム
ーテストデータ
積算1万8008km 1万6000kmの定期点検
長期テストのランドクルーザー・プラドが1万6000kmを超え、定期点検をする距離になった。オックスフォードのトヨタ・ディーラーへ予約を入れた。
英国の場合、トヨタのディーラー網でのサービス料金は統一されていて、どこのディーラーへ行っても構わない。点検では、特に不具合は見つからなかった。
新しいエンジンオイルとフィルターに交換してもらい、アドブルー液も補充された。待っている間は仕事を進めた。2時間の待ち時間で、料金は270ポンド(3万5000円)なり。
積算2万4220km タイヤのパンク
トヨタ・ランドクルーザー・プラドに問題が発生した。アラームが鳴る。タイヤにネジが刺さっていた。
ホイールにバッテリーで動く圧力センサーが付いていて、常に4本それぞれ正確な空気圧を計測している。やはりスペアタイヤが欲しいところ。今回は修理が可能で、料金は18ポンド(2400円)で済んだ。
積算2万5800km 1年間なら6万kmのハイペース
クルマの快適性を示すように、トヨタ・ランドクルーザー・プラドの走行距離はどんどん延びている。ほかの英国編集部スタッフも乗るから、すでに2万5000km以上を走った。このペースなら、1年間で6万kmを超えてしまう。
わがままな印象だが、ランドクルーザー・プラドはカシオの腕時計のように運転が安楽過ぎると思う。ほかのクルマより、疲労度合いも少ない。
ディスカバリーとの維持費の差
平均的な英国人ドライバーが、1年間で運転する距離は超えた。ランドクルーザー・プラドを1年間所有したら何が起きるのか、大体のことは体験できたと思う。
先にレポートしたが、1万6000kmの定期点検で270ポンド(3万5000円)が必要。890km毎に1.0Lのアドブルー液の補充が必要。
ちなみに、わたしが以前長期テストで乗っていたランドローバー・ディスカバリーは、1万4500kmでのオイル交換と、560kmくらいで1.0Lのアドブルー液の補充が必要だった。パワーも車重もランドクルーザー・プラドより大きいが。
燃費は今までの平均で10.9km/L。高速道路を注意深く運転すれば、14.0km/Lくらいまでは伸びる。タイヤがパンクし、18ポンド(2400円)を支払ったが、これは例外だろう。
衝突被害軽減ブレーキやブラインドスポット・アシスト、パーキングセンサーなどが備わらないが、まだこすり傷1つ付けていない。これは目立って良い特徴といえる。
クルーズコントロールと、わたし好みのマニュアルタイプのエアコンが付いている。デジタルラジオは、必ずしも必要ではない。オートライトは選ばないだろう。
インフォテインメント・システムや運転支援システムは、程度の差はあってもドライバーを助け、幸せな気持ちにしてくれる。トヨタ・ランドクルーザー・プラドの装備は、筆者が選びたい装備内容に近い。