【暗闇で、どうやって支援?】トヨタ・ヤリス 高度駐車支援「アドバンスト・パーク」 昼・夜対応カメラの技術
公開 : 2020.06.15 17:12 更新 : 2021.03.05 21:32
好調なトヨタ新型ヤリス。ハイブリッド車には「アドバンスト・パーク」が用意されています。昼・夜を問わず、周囲を確認できるパノラミックビューモニター。夜でも駐車枠を認識する技術。どんなカメラを使っているのでしょう?
赤外光対応カメラと、赤外線LEDの合わせ技
新型車トヨタ・ヤリスの注目テクノロジーとして話題になっている高度駐車支援システム「アドバンスト・パーク」。
並列・縦列駐車を支援するほか、世界初となる「白線のない駐車場におけるメモリ機能」を搭載している。
本技術のために搭載される、前/後/左/右の4つのカメラのうち、サイドカメラは1つのカメラで昼間(可視光領域)と夜間(赤外光領域)の双領域に対応するタイプだ。
こうした周辺確認を行うためのパノラミックビューモニター用カメラの難点は、夜間に側方が見えないことだった。ヘッドランプ/テールランプの光が届かないために、暗がりになってしまう。
トヨタ・ヤリスでは、暗闇でも車両側方の視認性を確保したのが大きな特徴だ。
その方法は、ボディサイドに搭載された赤外線LEDを照射することで、赤外光対応カメラが周辺を映し出すというもの。夜間の駐車でも安心感のある操作を可能にした。
色の劣化 ミキシングで克服
これ以外にも、「アドバンスト・パーク」機能のなかで、駐車スペース/駐車枠線などの周辺情報を正しく認識するためにも、このカメラが活用されている。
暗い環境における、枠の認識、スペースを把握する動作に、不可欠な画像入力手段として機能しているのだ。
本サイドカメラはパナソニック製で、同社の車載カメラ事業において培われた映像・光学設計技術を活用し、可視光領域の撮像を行う従来カメラの構成をベースとして、赤外線領域まで受光範囲を拡大。
2領域のミキシング最適化によって、赤外線による色の劣化を最小限に抑え、可視光領域/赤外線領域の双方で撮像を可能にしている。
搭載スペースの限られる車載用途において、従来と同等サイズのカメラで昼・夜撮像を可能にし、車両デザインを損なうことなく、高度な安全運転支援システムの搭載を実現した。