【高額な研究開発費】ポルシェ 自然吸気エンジン搭載の911カレラは「現実的ではない」
公開 : 2020.06.16 17:50 更新 : 2020.06.16 20:34
ポルシェが、自然吸気エンジンを搭載したモデルを復活させたことから、ターボフリー911の投入が期待されていますが、スポーツカー部門責任者は、開発費が高額になることから、カレラへの採用はないと話しています。
ターボレス911カレラの可能性
自然吸気エンジンを搭載した718ボクスターと718ケイマンが最近復帰したが、ポルシェのスポーツカー部門責任者であるフランク・ステフェン・ウォライザーは、ターボレスの911カレラの投入はないと述べている。
ウォライザーは、新しい911タルガの発表前にAUTOCARに対し、ケイマンGT4とボクスタースパイダーに搭載され、ケイマン用に調整中の、ポルシェの新しい4.0Lエンジンのカレラへの採用は「現実的ではない」と述べている。
911のリアに搭載するためには、180度回転させなければならず、投資がかかることを理由に挙げている。
GT以外の形で911に搭載する可能性について尋ねられたとき、ウォライザーは「否定はしませんが、可能性は低いでしょう」
「そのようなカレラ用のエンジンが欲しいとは思いますが、研究開発費が高すぎて現実的ではありません」と述べている。
ハイブリッド911は、重量管理が最大の課題
ターボチャージャーなしのエンジンは、今後数か月以内に発表が予定されている、次世代911 GT3で再び登場する。
GT部門のボスであるアンドレアス・プレウニンガーは、AUTOCARに対し「GTカーにおけるわたし達の哲学は、自然吸気です」と述べている。
ウォライザーは、992世代のライフサイクル後半に予定されているハイブリッド911について、解決しなければならない、いくつかの技術的ハードルがあり、特に電動パワートレイン・コンポーネント追加による、重量増加の管理が「最大の課題」だと、語っている。
また、スペースも大きな課題と述べ、「比較的小さいクルマなので、すべてを詰め込む必要があります」
「911のストーリーを構成する、2+2レイアウト、構造、スタイリングは妥協したくありません」と付け加えた。
優れたパワーおよび燃費と、妥協点との最良のバランスで実現する「投資収益率」は、ハイブリッド911構築における焦点となっている。
画像 ポルシェ911カレラ、ロータス・エヴォーラ、日産GTR、アストン マーティン・ヴァンテ―ジ【ライバル比較】 全33枚