【2桁ナンバー】古臭い? いえいえ、実は下取り査定にプレミアも 注目を集める背景とは

公開 : 2020.06.21 05:50  更新 : 2022.03.25 18:51

2ケタナンバーとは、東京や横浜といった地名の右横にある分類番号が、3ケタではなく2ケタの古い形式のことを呼びます。2ケタナンバー車を売る際に、プレミアがつくのは本当か? 加藤久美子が調べてみました。

分類番号、2ケタ→3ケタ いつから?

text:Kumiko Kato(加藤久美子)

クルマのナンバープレートの分類番号とは、地名の右側にある1~3ケタまでの数字やアルファベットのこと。3、4、5など上1ケタの数字は乗用や貨物など自動車の用途や大きさを表している。

希望番号制の開始とともに、分類番号が全国的に3ケタになったのは1999年5月のこと。横浜や名古屋など一部の地域では、先行してその1年前の1998年5月から3ケタナンバーの払い出しが始まっていた。軽自動車に関しては2005年に分類番号が3ケタになると同時に希望番号制がスタートしている。

「2ケタナンバー」の例。
「2ケタナンバー」の例。    加藤博人

筆者のクルマは初度登録が1998年4月の横浜35ナンバーのアルファ・ロメオ・スパイダー(新古車)で、まさにギリギリで2ケタナンバーの登録となった。

当時、真新しいアルファ・ロメオのオープンカーに2ケタナンバーは古臭い。あと少しずれていたら3ケタだったのに! と、少し悔しい思いを抱いていたように思う。

横浜ナンバーはとくに、全国に先駆けて3ケタの払い出しが行われていたので、なおさら、残念な気持ちになっていた。

あれから22年。20世紀から21世紀に。平成から令和に時代は変わったが、筆者はまだ横浜35のスパイダーに乗り続けている。距離は26万5000kmを超えた。

2ケタナンバーを見ることもめっきり減ってしまったが、近所で横浜33や品川33などのクルマを見かけると何とも言えない親近感を感じてしま

現存する2ケタナンバー、約240万台

国土交通省が公表している資料「初度登録年度別の年間減少台数」によると、2019年3月末現在、全国には軽自動車を除く登録車(普通車・小型車)だけで約240万台以上の2ケタナンバー車が存在している。

240万台と聞くとすごく多い印象だが、これは日本に存在している登録車のわずか6%程度に過ぎない。

「2ケタナンバー」の例。
「2ケタナンバー」の例。    AUTOCAR

そしてこの2ケタナンバー車が今、意外な高価値を生んでいるという。知らせてくれたのは91年式ポルシェ911(964)オーナーのKさんだ。

「横浜35は最強だよ! 空冷ポルシェ&横浜2ケタナンバーなら査定は+50万円って、ディーラーの査定で言われたよ」という話からだった。

確かに80年代90年代のクルマに真新しい3ケタナンバーがついているより、歴史を感じさせる2ケタナンバーがついている方がしっくりくる印象はあったが……まさか査定にまで影響しているとは?

しかし、Kさんはこうも話してくれた。

「下取りの時、2ケタナンバーにプレミア価格が付くのは地域と車種がある程度限定されるよね。横浜、品川、湘南+スポーツカーなど趣味性が高いクルマかな」ということだった。

実際そんなことがあるのだろうか?

自動車販売の世界で40年近い経験を持つ、株式会社ティアンドエムカンパニー代表生井幹雄氏に話を聞いてみた。

記事に関わった人々

  • 加藤久美子

    Kumiko Kato

    「クルマで悲しい目にあった人の声を伝えたい」という思いから、盗難/詐欺/横領/交通事故など物騒なテーマの執筆が近年は急増中。自動車メディア以外ではFRIDAY他週刊誌にも多数寄稿。現在の愛車は27万km走行、1998年登録のアルファ・ロメオ916スパイダー。クルマ英才教育を施してきた息子がおなかにいる時からの愛車で思い出が多すぎて手放せないのが悩み。

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