【MT×ハイブリッド】韓国キア、半自動MTをマイルドハイブリッド車に導入 欧州でマニュアル需要
公開 : 2020.07.03 19:55 更新 : 2021.03.05 21:36
韓国の「起亜」が、半自動マニュアル・トランスミッション「iMT」を、48Vのマイルドハイブリッド車に搭載します。マニュアル需要が多い欧州市場をターゲットとし、経済性と快適性、運転の楽しさを兼ね備えています。
まずは、ディーゼルMHEVに
キアが近々発売するマイルドハイブリッド・モデルに、機械式ではなく電子式のリンケージを使用した新開発のマニュアル・トランスミッションが採用されたことが明らかになった。
このiMT(インテリジェント・マニュアル・トランスミッション)システムは、主力のコンパクトカーであるシードとXシードの1.6L 48Vマイルドハイブリッド・ディーゼル車に導入される。
また、近々発売される新型リオの1.0Lマイルドハイブリッド・ガソリンモデルにも使用される。将来的にはより多くのマイルドハイブリッド・モデルに導入されるという。
iMTでは、従来の機械式リンケージを電子式のものに置き換え、48V MHEVに組み合わされている。
マイルドハイブリッドのスターター・ジェネレーターと連動して、惰性で走るコースティング走行時にはエンジンを停止。その際も、ギアは入ったままとなる。これによりCO2排出量を最大3%削減できるという。
変速時にはエンジン回転数を自動的に合わせる機能も備える。
欧州のヒュンダイ拠点で開発
iMTは、ドイツにあるヒュンダイ・グループの欧州テクニカルセンターで開発された。マニュアル・トランスミッションの人気が継続していることから、特に欧州市場に焦点を当てたものだ。
キアのパワートレイン部門の責任者であるマイケル・ウィンクラーによると、同社の欧州での販売台数の半分以上をマニュアル車が占めているという。
「マニュアル・トランスミッションは欧州での原動力となっているので、これを電動化する方法を検討しました」
「世界的に見ても、マニュアル・トランスミッションの需要は依然として多く、48Vの電動化システムで提供することには大きなメリットがあると考えました」
「燃費などの効率性だけではなく、ドライバーにとっての快適性も重要です。例えば、このiMTはよりスムーズな停止・発進を実現しています」
「操作方法は何も変わらず、システムが自動で行います。ドライバーはこれまで通りの運転をするだけでいいという点もメリットですね」
画像 キア・シード、Xシード、フォード・フィエスタ、スズキ・スイフト・スポーツ【ライバルとなり得るマイルドハイブリッド車】 全66枚