【2年連続の中止へ】ジュネーブ・モーターショー 2021年も開催しない方針 世界5大ショーの1つ
公開 : 2020.06.30 09:27 更新 : 2020.06.30 10:08
2021年3月のジュネーブ・モーターショーが中止へ。出展メーカーの大多数が不参加の意思を表明しました。その理由は、パンデミックが自動車業界に与えた打撃と、感染症の終息に目途が立たないことです。
来年3月 新型肺炎の終息は遠い?
自動車業界のカレンダーの中で、最も重要なイベントに数えられるジュネーブ・モーターショーが、来年の開催を取りやめる方向だ。多くの出展ブランドが、不参加の意思を伝えたためであると、主催者は説明している。
毎年3月に開かれるジュネーブ・ショーは、2020年は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、開催数日前に急遽キャンセルされた。これにより主催者団体は金銭面で困難に直面している。
ショーを主催するジュネーブ・インターナショナル・モーターショー財団は、今後の計画について検討を行い、将来に向けた支援をジュネーブ州と話し合っていた。しかし、出展社に対する調査の結果、2021年の開催を見合わせる判断を下したのだ。
同財団は、発表した声明のなかで、「調査に応じてくれた出展社の大多数が、2021年の開催にはおそらく参加しないだろうという旨を伝えてきた。彼らは、2022年の開催を望んでいるのです」と説明。
「自動車業界は目下、困難な時期を迎えています。出展社はパンデミックの影響から立ち直るための時間を必要としています。さらに、(感染症の)状況を鑑みると、60万人を超える来場者と1万人の報道陣がやってくるイベントを、来年春に開催できることに確信がもてないのです」
新型コロナウイルス感染症によって、大規模なモーターショーの存在意義が改めて問われるようになってきた。ジュネーブ以外の開催地では、パリ、ニューヨーク、デトロイトのショーがキャンセルとなり、北京モーターショーは開催時期が4月から9月へと延期された。
また、パリ・ショーの主催団体がこれまでの形式で開催されることはないという見解を示しているほか、イタリアのスーパーカーメーカーであるランボルギーニは、大きなモーターショーへの出展を今後行わずに、小規模なカスタマー向けイベントに力を入れるという考えを明らかにしている。