【マツダスピード復活は?】マツダ3ターボ、北米先行導入 背景に2000年代マツダスピード・アクセラの存在

公開 : 2020.07.11 08:19

マツダの北米事業会社が6月末、ツイッターで公開した動画。2020年7月8日という日程が浮かび上がり、背後には吹き上がるエンジン音が。思い浮かぶキーワードは「マツダスピード」。復活の可能性を考えます。

日本ではなく、北米市場先行で注目

text:Kenji Momota(桃田健史)

なぜ、エンジン音によるティザーなのか? なぜ、アメリカなのか?

そこには、アメリカのマツダファンにとって忘れられない「あのクルマ」の存在がある。

マツダの北米事業会社が6月末、ツイッターで公開した「スカイアクティブG2.5T」搭載のマツダ3。
マツダの北米事業会社が6月末、ツイッターで公開した「スカイアクティブG2.5T」搭載のマツダ3。    マツダ

マツダの北米事業会社が6月末、ツイッターで公開した動画

背景は、魂動デザインの象徴であるカラーリング、ソウルレッドをモチーフとしたイメージ。そこに、2020年7月8日という日程が浮かび上がり、背後には吹き上がるエンジン音が収録されていた。

いったい、どのモデルのティザーなのか? なぜ、エンジン音にこだわるのか?

このツイートについて、アメリカの自動車系メディアの間では「ついに帰って来るのか!?」といった論調が目立った。

予測されていたのは、マツダ3ターボのことである。

公開されたのは、「スカイアクティブG2.5T」搭載のマツダ3。同エンジンは北米「CX-5」などにも搭載されている。

そんな既存エンジンを、他の既存モデルに採用するだけなのに、アメリカではマツダ3ターボに大きな期待がかかっている。

わざわざティザーで、ターボエンジンを聞かせるといった演出までして。

さらにいえば、マツダのハイパフォーマンス系ブランドである、マツダスピードの量産ラインでの復活についても、マツダ3ターボが大きなきっかけになるかもしれない……といった期待がアメリカで高まっている。

ハイパフォーマンス系モデルへの期待

近年、アメリカ市場ではC/Dセグメントと呼ばれる中小型車市場からSUVへのシフトが加速している。

マツダとしては、SUVではCX-5を中核として、ボディサイズがさらに大きくアメリカでの需要が期待できるCX-8、そしてスタイリッシュ性と新世代プラットフォーム採用によってさらなる走りの良さを追求したCX-30という、マツダSUV群の販売を強化してきた。

マツダCX-30
マツダCX-30    マツダ

一方で、C/Dセグメントでは、近年中にフルモデルチェンジするマツダ6、そして現時点ではマツダ3の販売拡大を進めている。

むろん、新型コロナウイルス感染拡大の影響は大きく、さらに全米での経済活動再開による第二波に対する不安も広がり、自動車販売の回復ペースが順調に上がっていかないのではとの懸念もある。

そうした状況での登場となった、ガソリン2.5Lターボエンジン搭載のマツダ3。

同エンジンがCX-5の米2020年モデルに搭載された際の触れ込みは「最もパワフルなCX-5」。最大出力は250psである。

CX-5より車重が軽いマツダ3ならば当然、運動性能の基準値のひとつであるパワーウエイトレシオは上がる。CX-5より重心も低く、運動特性も当然、スポーティさに直結する。

そうなってくると、アメリカのマツダファンは「あのクルマの再来か!?」と心が躍る。

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