【隠れた名車】もっと評価されるべきクルマ スズキからメルセデス・ベンツまで11選
公開 : 2020.07.27 21:00 更新 : 2021.03.05 21:42
誰もが絶賛するクルマもあれば、熱烈なファンだけが憧れるクルマもあります。素晴らしい実力を持ちながらも、なかなか正当な人気を得られなかった愛すべきクルマたちを、英AUTOCAR編集部が再評価します。
もくじ
ーメルセデス・ベンツS560クーペ
ーレクサスLS 400
ーマツダ323F(ランティス)
ーヴォグゾール・インシグニア
ーシトロエンC1
ーフォルクスワーゲン・ゴルフV5
ーシトロエンC4カクタス
ーホンダ・ジャズ(フィット)
ーアルファ・ロメオ・ステルヴィオ
ースズキ・イグニス
ーフィアット124スパイダー
メルセデス・ベンツS560クーペ
英AUTOCAR編集部のライターにとって「推し」のクルマをそれぞれご紹介する。
いつものように、彼らの「個人的な意見」を交えていることを了承いただきたい。
リチャード・レーン
Sクラスクーペは、メルセデスが何らかの形で悪質なマーケティングを行ったのではないかと疑ってしまうほど、世間に認識されていない。
サルーンはどこにでもあるが、人々はS560クーペの存在に気付くことなく、代わりにアストンマーティンDB11やベントレー・コンチネンタルGTなどのライバルに目を向けている。
メルセデスのクーペが人気を集めるときは、多くの場合S63やS65 AMGの派生モデルだが、あなたの欲求を満たすモデルはS560である。
クーペでありながら室内は広く、ブランドの名に恥じない質感を備えている。
他のブランドが「ラウンジのような雰囲気」を口先だけでしか再現できないのに対し、このクルマはそれを実現してしまっている。
最も洗練されたサスペンションが装着されているため、ロールス・ロイスのファントムでさえも、これ以上に乗り心地の良いクルマはない。
レクサスLS 400
レイチェル・バージェス
レクサス最初のモデルは、誰も予想していなかった方法で高級車業界を揺るがした。
トヨタのエンジニアは、6年の歳月と限られた予算の中で、あらゆる面でライバルを凌駕する高級車を開発しなければならなかった。
LSは確固たる目的をもって設計されており、どのトヨタ車とも部品を共有していなかった。
極めて静かで、信じられないほど滑らかで、並外れた品質を備えている。
革新的なサンドイッチスチール構造が振動を最小限に抑えながら、通気性を高める部品やフラッシュドアハンドルや窓などのデザインタッチが無敵の洗練性を支えていた。
そして、現在の価格で約7000ポンド(94万円)のオプションであるナカミチ・ステレオもあったが、これは今でも車内サウンドの基準とされている。
それだけ贅沢な性能と装備を備えていながら、6ポットのメルセデス・ベンツEクラスよりもまだ安かったのだ……。
マツダ323F(ランティス)
ローレンス・アラン
最後に見たのはいつだろう?
質素な323F(ランティス)のスタイリングは、1990年代半ばの家族向けハッチバックの中で唯一、いまだに色あせることがない。
メルセデスが現代のトレンドに乗り出すずっと前から、4ドアクーペとして販売されていたし、ピラーレスドアも付いていた。
また、2.0L V6エンジンを上位モデルに搭載したのも斬新で、急進派のマツダ・エンジニアリングは健在であった。
当時のマツダは販売台数が限られており、販売店も少なかったため、残念ながら英国での販売台数は決して多くはなかった。