【1700psのハイブリッド】ケーニグセグ・ジェメーラ 9月の英国イベントに登場
公開 : 2020.08.03 19:50 更新 : 2020.08.03 19:57
ケーニグセグが今までで最も実用的なスーパーカー、ジェメーラを9月のイベントに展示します。2.0Lの比較的小型なエンジンに電気モーターを組み合わせ、システム出力1700psを超えるパワーを発揮します。
家族向けのスーパーカー
ケーニグセグは、非常にパワフルな4シーターのスーパーカー、ジェメーラを9月22日に英国でイベント・デビューさせると発表した。
ジェメーラは大人4人が快適に座ることができ、荷物を積める十分なスペースがある「メガGT」と表現されている。
イギリスの定番自動車イベント、「サロン・プリヴェ」の会場となるブレナム宮殿では、フェラーリ、ランボルギーニ、アストン マーティン、マクラーレンなどの新モデルとともに展示される。
ハイパーカーのレゲーラと同様に、ジェメーラも大容量の電動パワートレインを搭載しており、4シーターのボディを停止状態から100km/hまでわずか1.9秒で加速させ、最高速度は約403km/hに達する。
ドライブトレインは、比較的小型の2.0L 3気筒ガソリンエンジンが採用されている。
その大きさにもかかわらず、2基の大型ターボチャージャーと、カムシャフトの代わりにバルブを制御するアクチュエーターを用いた革新的な「フリーバルブ」技術を採用したことで、608psと61.2kg-mという驚異的な出力を発揮する。
ケーニグセグの愛称で「タイニー・フレンドリー・ジャイアント」と呼ばれるこのエンジンには、後輪用とクランクシャフト用の高出力電気モーターが3基組み合わされ、システム全体で1725psを発揮する。
これは、現在生産されているハイブリッド車の中で最もパワフルなものの1つとなっている。
わずか300台の限定生産モデル
ジェメーラはピュアEVモードで最高時速300km/hまで加速可能で、50kmの走行ができるという。
ケーニグセグによれば、ジェメーラは一般的なガソリンでも走行可能だが、エタノールやCO2ニュートラルなメタノールを使用した場合、「少なくともピュアEVと同等のCO2ニュートラル性を持つ」としている。
ホイールベースは3000mmで、高速走行時の安定性に貢献しているが、コーナーでの素早い立ち上がりと同時に、ドライビングダイナミクスを高めるように設計されているという。
後輪操舵機能が特徴で、高い速度域でのコントロール性向上と、小型車に匹敵する最小回転半径を実現している。
ケーニグセグがこれまでに販売してきたものとは大きく異なるクルマだが、そのスタイリングはレゲーラやアゲーラなどアイコニックなモデルからインスパイアを受けている。
例えば、フロントマスクのデザインは、ケーニグセグ最初のモデルであるCCプロトタイプと密接にリンクしている。
ラップアラウンド・ウィンドスクリーン、ショート・オーバーハング、サイドインテークといったスタイルからは、このクルマの潜在的なパフォーマンスが見え隠れしている。
ジェメーラは、フルエアバッグシステムや高度な運転支援システム、耐衝突性に優れたボディ構造などを備え、世界での販売を目指して設計されているが、生産台数はわずか300台となる。
正式な価格はまだ確定していないが、その限定的な販売体制とパフォーマンスを考えると、100万ポンド(1億3000万円)を超える可能性が高いだろう。