【まるでバブル】12年落ちのシビック限定車が1300万円超で落札! なぜ4月以降、国産スポーツカーの異常高値落札が続くのか
公開 : 2020.08.05 10:50 更新 : 2022.03.25 18:51
1990年代以降の日本製スポーツカーが世界中で高い人気となっています。なかでも、この数か月間で「ホンダ・シビックMUGEN RR」価格が暴騰、爆騰しており1000万円を超える落札も。背景に香港の存在が。
この半年間で落札価格が2倍以上に
90年代以降の日本製スポーツカーが世界中で高い人気となっている。北米ではとくに、15年/25年ルールで解禁される「JDM」というカテゴリーに入る日本車の人気がうなぎ上りだ。
25年ルールで解禁となる2024年まで、3年以上もあるのにスカイラインR34はGT-Rを筆頭に、異常な高値で取引されている。
日本で購入してアメリカで輸入解禁となるまで、どこか安全な場所にて大切に保管されているクルマも少なくない。
一方、人気が災いして、日本でJDM車が盗難される事件も後を絶たない。
昨今、この数か月間で価格が暴騰、爆騰している日本車がある。「ホンダ・シビックMUGEN RR」。平成19年に300台だけ発売された限定車である。
300台がわずか10分で完売した伝説のクルマでもある。
MUGEN RRはホンダのモータースポーツ活動を支えてきた「無限」が細部にまでこだわって作り上げた究極のFFスポーツだ。
K20A(最高出力240ps/8000rpm 最大トルク:22.2kgm/7000rpm)エンジンを搭載する無限初のコンプリートカーである。
シビックやインテグラのタイプR、スバル・インプレッサWRX STIなど、限定車やメーカー純正のコンプリートカーは特に人気が高く、想定外の高値で落札される例が後を絶たないという。
実際にこれらの人気車種が日本国内の業者オークションにおいてどれくらいの価格で落札されているのだろうか?
高値で落札される例が増えた今年4月以降、MUGEN RRの3台について価格を調べてみた。
実際に高値で落札された例をみてみる
以下は4~7月に落札された「シビックMUGEN RR」の価格である。
・全車4ドア
・MUGEN RR(ABA-FD2)
・フロアシフト6速
・排気量2000ccで同じ仕様である。(価格は消費税込み)
平成19年式/約2万km
スタート価格:398万円
応札額:1159万円
平成20年式/約3万km
スタート価格:398万円
応札額:1323万円
平成20年式/約6万km
スタート価格:318万円
応札額:856万円
また、MUGEN RR以外にもシビックやインテグラのタイプRの高値落札も増えており、つい先週のオークションでは初度登録2000年8月の初代シビック・タイプRが840万円で落札された。
走行距離が3000km以下&ワンオーナーという極上車だったことも理由のひとつだろう。
全般に特に最近はホンダ車の限定車、スポーツモデルの高値落札が目立つが、ホンダ車以外では、スバル・インプレッサWRX STIなどの限定車も非常に高い人気がある。
同時期の業者オークションでは、平成18年式で約9万km走行のWRX STIが118万円→490万円で落札されている。
シビックが1323万円で落札された際の「せり」の様子を見ていたある中古車販売店経営のS氏はこのように教えてくれた。
「売り切り価格(最低落札価格のようなもの)の500万円を過ぎたところからぐんぐん上がり、最終的にはなんと1203万円(税抜き)落札されたのです」
「つまり700万円分を『競った』わけです。実際、このオークションは終了までに3分もかかりました」
「こんなに長い時間、競られることはめったにありません」