【フランスから100%EV】DS 3クロスバックEテンス 豪華内装の新小型SUV ひと味違う、電気自動車

公開 : 2020.08.22 18:02  更新 : 2022.04.23 11:57

仏DSのEV「DS 3クロスバックEテンス」の実車を撮影。明日23日まで、有楽町の東京ミッドタウン日比谷に、DS全モデルとともに展示中。豪華なインテリアの小型SUVを、たっぷりご覧ください。

排ガス・ゼロだけじゃない

photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)

日本メーカーの新型車をはじめ、輸入車の新モデルでもEVの情報を扱う機会が増えてきた。

これまでは環境性能とモーターならではの加速を売りにしてきたマーケットだが、同じフルEVのなかでも、他ブランドとは異なる商品力を打ち出す方向にシフトしつつある。

フランスの100%電気自動車、DS 3クロスバックEテンスが日本発売された。
フランスの100%電気自動車、DS 3クロスバックEテンスが日本発売された。    上野和秀

8月中に発表されるホンダの電気自動車「ホンダe」は、内燃エンジン車と同じ航続距離を追求しない発想で、バッテリー・サイズを抑え、車両自体を扱いやすい大きさに小型化。

航続可能距離が決して長くはない分、出先で充電する際に車内で過ごしたくなるマルチメディア機能、ネット環境を充実させ、インパネに5画面を設置するアイデアを持ち込んだ。

同じく、小型の100%EVというカテゴリーでは、フランスのDSから日本発売された新モデルがある。

欧州コンパクトSUVのEV

こちらは、世界的に人気のSUVボディであることと、内外装のラグジュアリー性が売りとなるモデルだ。

東京都・有楽町の東京ミッドタウン日比谷(アトリウムスペース)にこの週末展示されている実車を撮影してきた。

全長4m強というコンパクトなボディ・サイズのDS 3クロスバックEテンス。
全長4m強というコンパクトなボディ・サイズのDS 3クロスバックEテンス。    上野和秀

内燃エンジン車のDS 3クロスバックを、100%電気自動車にしたDS 3クロスバック「Eテンス」というモデルで、いわゆるBセグメントのボディ・サイズになる。

全長:4120mm
全幅:1790mm
全高:1550mm
ホイールベース:2560mm

立体駐車場にも入れやすい全高と、1790mmという全幅は都内でも扱いやすい。

内燃エンジン仕様と比べて、基本的に変わりない室内空間とトランク・スペースを確保しているのもポイントだ。実際に撮影した車内を見てみよう。

高級感、静粛性能も

そのインテリアは、プジョー/シトロエンなどを擁するグループPSAの上級ブランド「DS」としての高級感を追い求めたもの。

ここかしこに、ひし形のモチーフとダイヤモンド・ステッチを採り入れたラグジュアリーな空間は、大衆車にはない特別感がある。

DS 3クロスバックEテンスのラグジュアリーな前席内装。
DS 3クロスバックEテンスのラグジュアリーな前席内装。    上野和秀

シート・サイドサポートはオフホワイトのナッパレザー、ダッシュボードとドアのトリムはテップレザーを用い、座面中央だけはファブリックという組み合わせ。

フランス車ならではの座り心地の柔らかさを味わえるわけだ。

また、エンジンを搭載しないことで静粛性能も向上し、内燃モデルを上回るレベルに高められた。

航続距離/日本価格は?

DS 3クロスバックEテンスの航続可能距離は、欧州WLTPモードで320kmと発表されている。

ドライブトレインは、136ps/26.5kg-mのモーターと、容量50kWhのバッテリーというパッケージ。

DS 3クロスバックEテンスのトランク。室内・荷室空間は、内燃エンジン車のDS 3クロスバックと基本的に変わらない。
DS 3クロスバックEテンスのトランク。室内・荷室空間は、内燃エンジン車のDS 3クロスバックと基本的に変わらない。    上野和秀

最高出力:136ps(100kW)/5500rpm
最大トルク:26.5kg-m/300-3674rpm
JC08モード:398km
WLTPモード:320km
(WLTPは、超高速モードを含む欧州仕様値)

日本価格は499万円から534万円となっている。

会場には電気自動車の「DS 3クロスバックEテンス」のほかにも、小型SUVの内燃モデル「DS 3クロスバック」、中型SUVの「DS 7クロスバック」という、DSの全ラインナップを展示していた。

新たに加わったこのEVを皮切りに、DS日本法人は先進的で都会に似合う上級ブランドというアイデンティティをアピールすべく、来週末から国内のDSストア4拠点でDS 3クロスバックEテンスの展示ロードショーを行っていくという。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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