【1台限りのハイパーカー】アストン マーティン・ビクター 自然吸気7.3L V12で848ps Qコミッションのワンオフ
公開 : 2020.09.14 05:50
英アストン マーティンのQコミッション部門が、ワンオフのモデル「ビクター(VICTOR)」を発表。One-77とヴァルカンの要素を組み合わせ、848psの最高出力を生み出す、ハイパーカーとなるそうです。
アストン史上最強のNAユニット・ロードカー
英アストン マーティンのビスポーク部門であるQコミッションが、One-77とサーキット仕様のヴァルカンの要素を組み合わせた、1台限定のハイパーカー「ビクター」を公開した。
ビクターは、アストン マーティンの生産モデル史上、最も強力な自然吸気ユニットを積むロードカーとなる。
7.3L V12エンジンは、コスワースによってリビルトされ、出力は760psから848psに引き上げられ、6速マニュアル・トランスミッションと組み合わされる。
ヴァルカンと同じインボード・スプリングとダンパーを使用し、アストンがGT3レースカーと同等のブレーキ能力を発揮すると言うブレンボ製のカーボン・セラミックブレーキを装備している。
フロント・スプリッターおよびリアディフューザーによってエアロダイナミクスを最適化。レース用に開発されたヴァンテージGT4を上回るダウンフォースを生み出す。
完全なオーダーメイドボディ
当初、このモデルは、One-77のプロトタイプとして誕生した。18か月にわたり大幅に改造を施していったという。
カーボンファイバーを多く使用し、シャシー全体の重量はオリジナルのOne-77よりも軽量となっている。
アストンのマッスルカー時代、特に1980年代のヴァンテージからインスピレーションを受けたビクターは、カスタマーと協力し、完全にオーダーメイドで作り上げたボディとなっている。
SUVモデルである「DBX」のエアベント、ヴァルキリーのリア・レールライトを含む、最新のアストン マーティンモデルのデザイン要素も取り込んだ。
インテリアには、カシミア、ポリッシュ・チタン、ウォールナットを採用するほか、レザー仕立てのレーシングバケットシート、4点式ハーネス、バルカンをベースにしたカーボンファイバーやモータースポーツ由来のステアリングホイールによって本格的な仕上がりに。
アストン マーティンの担当者によると、ペントランド・グリーンペイントは、ハンプトン・コート宮殿での、発表の数時間前に完成したばかりとのことだ。
ヴァンテージの70周年記念の場で発表されたこのモデルの名前は、1980年代初頭にアストンの復活に大きく貢献した、元会長ビクター・ガントレットにちなんで名付けられた。
このモデルのオーナーとなるベルギーのコレクターについて、詳細は公開されていない。
なお、「Q by Aston Martin」は、これまで、同社のDB5ゴールドフィンガー・コンティニュエーション、および限定モデルV12 ヴァンテ―ジV600を手掛けてきた。