【世界初の量産型EV】日産リーフ 生産50万台突破 「次はアリアで新時代を開拓」
公開 : 2020.09.11 11:20
世界初の量産型EV、日産リーフの累計生産台数が50万台を突破しました。経営難によるコスト削減に取り組む日産は、絶大な人気を誇るリーフと、その上級モデルとなるアリア電動SUVで、復活を目指します。
累計生産台数50万台突破
世界EV(電気自動車)デーの9月9日に先立ち、日産リーフの累計生産台数が50万台を突破した。
2013年の生産開始以来、約17万5000台を製造してきた日産のサンダーランド工場で達成された。
リーフは世界初の量産型100%電気自動車であり、日産の売れ筋モデルの1つとなっており、3月にテスラ・モデル3に追い越されるまで、世界で最も売れているEVでもあった。
現在、主に市街地走行を目的とした標準モデルと、長距離通勤者を対象としたリーフe+の、2つのバージョンが販売されている。
62kWhのバッテリーパックと、217psの電気モーターを備えたe+は、WLTPテストサイクルで385kmの航続距離を記録しており、標準の40kWhモデルよりも100km多い。
ホンダe(同219km)やミニ・エレクトリック(同231km)に比べても、かなり長い航続距離である。
次はアリアで「電気自動車の新時代」を開拓する
リーフは人気があるものの、日産は、リーフの上級モデルとなるアリア電動SUVを主力EVとして最近発表している。
航続距離500km、出力394psの性能を持つアリアは、来年の発売時には「EVの新時代」を迎えることになるだろうと日産は語っている。
リーフとアリアは、日産のCO2排出量を削減し、EUからの罰金を回避するだけでなく、その人気も同社の将来にとって極めて重要だからだ。
イギリスの欧州連合離脱やその他の要因により、日産は2019年に11年ぶりの年間営業損失を計上し、バルセロナ、スペイン、インドネシアでの工場閉鎖などのコスト削減策を採用することを余儀なくされた。
日産のCEOである内田誠は「ポートフォリオの老朽化と、販売の正常化への取り組みによる利益配分の制限に苦しむ中、売上高の減少は利益を圧迫し続けています」と述べている。
サンダーランド工場の先行きも不透明な状況が続いている。しかし、日産は先日、同工場にコミットし、欧州の生産拠点としてサンダーランドを維持する意向を表明した。