【欧州市場参入も秒読み?】ヒュンダイの高級車ブランド「ジェネシス」 欧州部門の重役に元アウディ幹部を任命
公開 : 2020.10.05 11:50 更新 : 2021.03.05 21:37
元アウディの販売責任者であるドミニク・ボーシュが、ジェネシスの欧州部門のマネージング・ディレクターに任命されました。ジェネシスはヒュンダイ傘下の高級車ブランドで、欧州市場への進出を加速させています。
元アウディ幹部 ジェネシス欧州部門へ
ヒュンダイの高級車ブランドであるジェネシスは、元アウディの販売責任者であるドミニク・ボーシュを欧州地域担当マネージング・ディレクター(MD)に任命した。欧州市場への参入を強化する計画だ。
ボーシュは10月1日からドイツのジェネシス欧州本社でMDに就任し、グローバル部門責任者であるJaehoon Changの直属の部下となる。
ボーシュはアウディに20年間在籍し、フランスの販売責任者、欧州、韓国、日本、中国の販売およびマネージングの責任者などを歴任してきた。直近では、グローバルの小売戦略を担当していた。
彼は次のように述べている。
「ジェネシス・モーター・ヨーロッパの一員となり、この地域に韓国の野心的な競合車をもたらすことができて光栄であり、興奮しています。このブランドは、ダイナミックなデザイン、運動性能、真にプレミアムな顧客サービス、そして欧州の道路に合わせたドライビング体験によって際立った存在になるでしょう」
「欧州は高級車市場の精神的な故郷であり、わたし達がここで発売するジェネシスのモデルは、多くの人々を驚かせるものになると確信しています」
ジェネシスは、欧州での発売時期や初期モデルのラインナップをまだ明らかにしていない。当初の計画では、2020年に英国市場に重点を置いて展開するとしていた。
欧州市場に精通した人選
ボーシュの就任は、アストン マーティンとマセラティの元幹部であるエンリケ・ロレンツァーナがジェネシスの欧州販売責任者に就任したことに続くものである。
ロレンツァーナの就任により、欧州の高級車市場に参入するジェネシスの意図が強調された。ロレンツァーナはマセラティに7年間在籍した後、アストン マーティンの欧州販売責任者を務めていた。アウディやヒュンダイ傘下のキアにも勤務した経験がある。
ジェネシスのウィリアム・リー社長は、ロレンツァーナの任命について、「ジェネシスが欧州とその高級車市場に強くコミットしていることを示している」と述べた。
ジェネシスは、ヒュンダイ・グループが2015年に設立したブランドで、その名は高級セダン「ジェネシス」から取ったものだ。
ジェネシス最初のモデルであるG70は2017年に発売され、G80、G90と続いている。昨年はブランド初のSUVであるGV80を発表したほか、電気自動車ミントのコンセプトを披露している。
ジェネシスは現在、韓国、米国、ロシアなどの国で販売されている。