【世界最速の市販車】速度記録を樹立したクルマ 歴代チャンピオン 8選

公開 : 2020.10.13 21:28

世界最速の座をめぐり、これまで何度も激しい競争が繰り広げられてきました。今回は、理論上の性能ではなく実際に最速記録を打ち立てた市販車をご紹介します。次はどんなクルマが王座を獲得するのか、候補も挙げます。

次々と更新されていく最速記録

text:AUTOCAR UK編集部
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

「世界最速」を目指して作られたクルマは数多く存在する。しかし、数億円もするハイパーカーの性能を「理論上」でアピールすることと、実際に証明することはまったく異なる。

だからこそ、このリストでは理論上の最高速度ではなく、実際に計測された数字に焦点を当てている。現実世界で記録を達成しない限り、机上の空論に過ぎない。

ケーニグセグ・アゲーラRS
ケーニグセグ・アゲーラRS

月で使える腕時計や海中200mで書くことができるペンと同じように、1時間に数百km走れるクルマというのは素晴らしいものだ。たとえ実生活で使う機会がなかったとしても、そこに存在するだけで価値がある。

それを念頭に置いて、今回は実際の計測値をベースに、世界最速の市販車を8台ご紹介する。

8位. マクラーレンF1 – 386.4km/h

1998年3月、フォルクスワーゲンのテストコース「エーラ・レッシエン」でレーシングドライバーのアンディ・ウォレスが記録したことで有名な、記念碑的な英国製ハイパーカー。

マクラーレンF1は15年もの間、世界最速の市販車のタイトルを守り続けてきた。しかし、この記録を出すにはレブリミッターを8300rpmまで上げる必要があった。

マクラーレンF1
マクラーレンF1

7位. ケーニグセグCCR – 388.0km/h

2005年2月、イタリアのナルド・リングでマクラーレンF1を王座から引きずり下ろすマシンが登場した。ケーニグセグの2度目の市販モデル、CCRだ。

4.7L V8ツインスーパーチャージャーを搭載し、810ps以上の出力を発揮。F1に時速1マイル(約1.5km/h)の差で勝利した。しかし、この記録は長くは続かず、わずか2か月後にはブガッティが王座に就くことになる。

ケーニグセグCCR
ケーニグセグCCR

6位. ブガッティ・ヴェイロン 16.4 – 408.4km/h

当時、ブガッティ・ヴェイロンは史上最も高価でパワフルな市販車だったが、フォルクスワーゲン・グループはヴェイロンを世界最速にすることを望んでいた。

8.0LクアッドターボのW16エンジンは、工場出荷時から1000psを発生し、7速ATと組み合わされて4輪すべてにパワーを送る。しかし、記録樹立には専用のトップスピードモードにしなければならない。

ブガッティ・ヴェイロン
ブガッティ・ヴェイロン

リアスポイラーを格納し、フロントのエアディフューザーを閉じ、グランドクリアランスをわずか6.5cmまで下げる特別なキーを使って作動させた。

その結果、フォルクスワーゲンのエーラ・レッシエンで408.4km/hを記録した。

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