【3000万円超で落札も】日産スカイラインGT-R R34高騰 いったいどこまで高くなる? 一時的との見方とも
公開 : 2020.10.24 05:50 更新 : 2022.03.25 18:51
「R34」などと呼ばれている、5代目の日産スカイラインGT-R(BNR34型)。なかでも当時限定グレードが、このごろ3300万円超で業者落札されました。なぜ高騰しているのか? 調べました。
10月上旬の業者オークションで3300万円超
アメリカでの25年ルール解禁が近づいていることもあって、スカイラインGT-R(R34)の価格が近年高騰している。
今年8月以降、それがさらに加速。最上位モデルの限定車が9月末に3000万円超、10月上旬には3300万円超で落札された。消費税を加えると3600万円以上。もはや新車のスーパーカーが買える価格だ。
なお、25年ルールとは本来、アメリカでは一般ユーザー向けの販売/登録が固く禁じられる右ハンドル車など、アメリカの保安基準(FMVSS)に適合しない車両であっても、製造から25年経過したクルマは特例として販売や登録を認めるという規則だ。
もちろん日本車だけではなく、世界中のあらゆるクルマが対象となる。
右ハンドルであっても、排ガス基準が未達成でも、シートベルトがなくても輸入/販売/登録が可能となる。(一部の州規制による例外もあり)
1989年に日本でデビューした日産スカイラインGT-R(R32)が製造から25年を経た2014年以降、アメリカで大人気となった記憶をお持ちの読者の方もいらっしゃるだろう。
ちなみに、カナダではこれが15年ルールとなり、アメリカよりも10年早く「右ハンドル車解禁」となる。
R34 GT-Rは1999年1月に東京オートサロン会場にてデビューしたクルマだから、初期モデルの製造は1998年~始まっていただろう。
25年ルールの適用は早くても2023年なので、あと2年はある。
3000万円超のGT-R どんなクルマ?
世界最大級のオークション会場「USS東京」(千葉県野田市)では毎週平均5万台を超えるクルマが出品され、セリがおこなわれる。
成約に要する1台当たりのセリ時間は約20秒。このUSS東京にて3000万円超の価格で応札となったスカイラインは、「2002年型日産スカイラインGT-R Mスペック II Nur」、通称「Mスぺニュル」だ。走行距離は2万3000kmで、評価点は4.5と極上の評価である。
Mスぺニュルは、2002年1月24日にスカイラインGT-R「VスペックNur」と同時に2モデル合計1000台限定で発売された。
ニュルブルクリンク24時間耐久レースや国内のスーパー耐久レースなどのベースエンジンに使われる「N1仕様エンジン」をベースしており、限定車専用としてシリンダーヘッドカバーはゴールド。フルスケール300km/hの専用スピードメーターを採用したことも大きな話題となった。
これら2台の限定車は同1月29日付日産自動車のプレスリリースで即日完売となったことが発表されている。
販売台数の内訳は「MスペックNur」(エムスペックニュル 630万円)が25%、「VスペックII Nur」(VスペックIIニュル610万円)が75%とVスぺニュルが圧倒的に多い。
主要ボディカラー別では、ミレニアムジェイド(28%)、ホワイトパール(22%)、ホワイト(16%)で、限定車専用色であるミレニアムジェイドの人気が高い。
なお、いずれも発売から間もなく中古車市場において新車価格+100万円の値段で取引されていた。
ちなみに、過去3か月のR34 GT-Rのオークション落札結果を見てみると、Vスペックは1000万円~1500万円前後で落札されているが、限定車の「Vスぺニュル」では2500万円ちかくまではねあがる。